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ウォン安進行、1ドル=1089ウォンで悲喜交錯(上)

 長男(16)を米国に留学させている男性(45)は26日、ソウル市中心部の銀行支店に立ち寄って驚いた。窓口に表示されていた顧客向け為替相場が1ドル=1108ウォンをつけていたからだ。この男性は「先月初めにウォン相場が1020ウォンだったときに送金すればよかったと後悔している」と話した。

 製油会社の資金担当部署で働く課長(38)もウォン安進行に困惑の表情で、「原油価格が下落してもウォン安が進めば、原油の値下がり分は相殺される。ウォン安は今後もしばらく続きそうでドル資金の確保が大変だ」と述べた。

 急激なウォン安が続き、あちこちから悲鳴が上がっている。先月に韓国政府の大規模な市場介入で1000-1030ウォンで安定するかに見えたウォン相場は26日、前日比10.5ウォンのウォン安ドル高となる1ドル=1089.40ウォンで取引を終えた。これは2004年11月16日の1090.30ウォン以降、3年9カ月ぶりのウォン安水準となる。

 その上、これまで経験がない新たな状況も生まれた。過去にはウォン安が進めば、輸出企業にはプラス、輸入企業にはマイナスという得失計算が常識だった。しかし、最近は輸出企業の多くも利益を得ることができない「奇妙なドル高」が生じている。

チョン・チョルファン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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