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【産科医解体新書】(1)同期6人のうち4人が去った (1/2ページ)
僕が産婦人科医として働きはじめて7年になります。産婦人科医局の同期は6人いました。5年以内に4人が産婦人科を去りました。当時から産婦人科医不足が叫ばれていましたが、やがて良くなるだろうと楽観していました。平成20年現在、状況はまだ悪化しているようです。僕の周りだけでなく、全国の産婦人科で同じようなことが起こっているのかもしれません。
僕が医者になった時代には、まだ臨床研修制度がありませんでした。医学部卒業直後に大学病院の産婦人科医局に直接入局し、先輩たちの臨床を見よう見まねで覚えた時代です。その日のうちに帰宅できたことは数えるほどでした。優秀な同期たちと比較されることに気を重くしながら、「今日こそ産婦人科を辞めさせてもらおう」と考える毎日でした。
みんな給料なんてもらっていなかったけれど、新人の僕らにはそれが当然だと思っていました。金を払ってでも勉強したいくらいでした。少しでも早く一人前になって、少しでも役に立ちたい。お荷物になりたくない。その一心でした。