福岡放送局

2008年8月26日 19時3分更新

ペシャワール会の男性連れ去り


福岡市に本部があり、アフガニスタンなどで医療や農業の支援活動をしているNGO「ペシャワール会」のボランティアスタッフの男性が、アフガニスタンで武装グループに連れ去られました。

会によりますと、男性は無事で、地元の村の人たちが解放するよう説得をしているということです。福岡市中央区に本部があるNGO、「ペシャワール会」の福元満治事務局長らによりますと、日本時間の26日正午ごろ、アフガニスタンで「ペシャワール会」の日本人男性1人が、一緒にいた運転手とともに、何者かに連れ去られたということです。
この男性は、「ペシャワール会」のボランティアスタッフで、ダラエヌール事務所に勤務する静岡県掛川市出身の伊藤和也さん(31)だということです。
会の代表の中村哲医師が現地のスタッフと連絡をとって聞いたところでは、伊藤さんらを襲ったグループは4人で、うち2人が武装していたということです。
現在、会の診療所があるダラエヌールから数キロ離れたブディアライという村で、多くの村人たちが武装グループを取り囲むようにしていて、近くにいる現地のスタッフは伊藤さんの姿を見て無事を確認しているということです。
これまでのところ発砲などはなく、身代金の要求もないということで、村の有力者が伊藤さんらを解放するよう説得を続けているということです。
中村医師と連絡を取っている現地のスタッフは「武装したグループは反政府勢力などでなく、伊藤さんらは、住民同士の争いに巻き込まれたおそれが強いようだ」と話していたということです。