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抗がん剤としてのサリドマイド本格検討 厚労省

2008年8月26日20時54分

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 厚生労働省は、かつて睡眠薬や胃腸薬として販売された「サリドマイド」を、血液がんの治療薬として承認するかどうかの本格的な検討に入った。深刻な薬害のため販売が中止された経緯がある一方、患者らは早期承認を求めており、議論が活発化しそうだ。

 26日始まった同省検討会に、承認申請している藤本製薬(大阪府松原市)や患者団体などが、処方できる医師や扱える病院、卸売業者を限定するとした「安全管理基準書案」を提出。同省は27日に薬事・食品衛生審議会の部会を開き、さらに検討を進める。

 サリドマイドは国内では58年に発売。服用した妊婦から生まれた子に重い障害が出る被害が相次ぎ、62年に発売が中止された。だが、近年、海外で血液がんの一つ「多発性骨髄腫」への効果が高いと認められ、国内でも医師の個人輸入が急増。未承認のまま使用されており、「日本骨髄腫患者の会」などは早期承認を求めている。

 一方、サリドマイド薬害の被害者団体らは安全管理の徹底を要求。団体の理事で、同検討会委員の増山ゆかりさんは「国は安全管理をどう考え、再発防止に努めるか示して欲しい」と求めた。

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