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終末期医療の在り方に高齢者の疑問続出

 看取りの場所について、「自宅では無理」とする人が半数近くに上った長崎県保険医協会の高齢者意識調査。自宅での療養が困難な理由としては、「家族の負担が大き過ぎる」や「症状が急変した時の対応が不安」、「家族が高齢化して大変」などの回答が相次いだ。厚生労働省は「在宅死」の割合を現在の2割から4割に引き上げようとしているが、多くの高齢者が疑問の声を上げている。

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 自宅での療養については、「家族のマンパワーが必要で、それぞれの家によって現状や希望が異なる。90%以上の家庭では無理」(女性)、「病院からは、ある程度の治療をしたら、別の場所を探すようにと言われる。自宅では療養ができなくて、かなり困っている人がたくさんいる」(同)、「大変、不安を感じている。子どもには仕事があり、迷惑を掛けたくない」(同)など、多くの家庭に、その条件がないとの意見が目立った。

 現在の終末期医療については、「精神的または経済的な面で、個々のケースによって選択できる医療状況であってほしい」(男性)、「自宅で、病院で、というように考えはいろいろあると思う。いずれにしても、満足できるように選べるのが一番。誰もが安心して人生の終わりを迎えられるよう、医療環境を整えることが大事と思う」(女性)など、十分な医療提供体制が整備されていないことを指摘する声が少なくなかった。

 また、医療や介護に関する国の施策については、「病院をもっと増やしてほしい。高齢者が安心して命を全うできるよう、国は福祉に税金を回すべき」(同)、「人間を尊厳する精神を持って病院を整備すべきだ。無駄な軍事費やでたらめな公共事業費を削減して、医療に」(男性)など、税金の使途を見直す必要性を指摘する意見が寄せられた。

 さらに、「終末期医療などが国任せになっているが、一般国民や医療関係者などと論議し、社会問題にする必要がある」(同)と、国民的な議論を深めるよう訴える声があったほか、「世界では、(終末期医療などが)うまくいっている国がある。そのシステムを早急に学んで取り入れるべき」(同)という意見もあった。


更新:2008/08/26 17:20   キャリアブレイン


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