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│<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く |Sep 4, 2004
こんな裏技で親会社が潤っていたとは知りませんでした!
実は、プロ野球の球団がこれまで赤字でも平気だった理由は、次の通達のおかげだったのです! 国税庁個別通達 「職業野球団に対して支出した広告宣伝費等にの取扱について(直法1-147:昭和29年8月10日)」! これはどういうものかと言いますと、プロ野球球団を持つ親会社から球団へのいろいろな金銭的支援を税制上認めよう、というものです。 つまり、親会社が球団の赤字を補填しても、「広告宣伝費」として処理できる、というものなのです(通達によると、全額ではなくあくまでも「広告宣伝費の性質を有すると認められる部分」とされています)。 「え、そんなの当たり前でしょ? 広告費で悪いの?」 という方が多いでしょうが・・・実は、税法上は、親会社が子会社の経費を持つというのは「寄付金」か「貸付金」にされることが多いのです。つまりは「経費にならない」ということです。 *「寄付金」となると、会計上は経費でも、税金計算上で(ほとんどが)経費にならなくなります。 理由は簡単。親会社が行う子会社の赤字補填を認めてしまったら、わざと赤字の子会社を沢山作って節税しちゃうでしょ?それを認めない!ということなのです。 親会社と子会社の活動にどこまで整合性があるか、が証明できれば何とか・・・といっても、あくまでも親会社と子会社は「別人格」ですから。かなり難しいと思います。 一般の会社では、上のようなケースでは、まず、税務署は親会社の経費性は認めないでしょうね〜。 以前、OBの大物税理士先生と野球談義になったときに、「球団の赤字を補填をしたら経費になるのか?」という話題になった時も、「おかしいよね〜」と言い合ってました。ただ、その先生も「もしかしたら何か特例でもあるんじゃないか?」とはおっしゃってたんですけど、さすがに上の通達はご存じなかったですね〜(私も知りませんでした)。 しかし・・・上の通達のすごいのはこれだけじゃありません。通達を読んでいきますと、 ・特に弊害がない場合、親会社が球団の赤字を補填しても親会社で経費とできる ・親会社が球団に対して支出した貸付金も経費にできる と書いてあるんです。つまり、補填できるのは広告宣伝費だけではないのです!!! いや〜〜〜驚きました。まさか、貸付金まで損金とすることができるとは・・・。 この通達ができたのが昭和29年8月。ちょうど中日がフォークボールの元祖、杉下茂投手の大活躍で初の日本一になる年です。日本のプロ野球もガンガン人気が出てきた頃でしょうね。やはり当時の巨人のオーナー(というより読売新聞のオーナー)で警察官僚出身の正力松太郎氏のチカラだったんでしょうね、この通達は。。。 ま、今の時代は、親会社が上場会社ですと、赤字の垂れ流しは許されませんのでね〜。こんな通達はあっても使えないでしょうけど。。。 しかし、この通達をJリーグ関係者は知ってるのかな?(笑) ************************ 起業志望者のみならず、すでに会社を経営なさっている方、社内で出世を目指すサラリーマンも対象のメルマガ発行してます(^_^) 発行数1,600部突破しました!感謝!感謝!感謝! 詳細&登録はこちらから! ************************ この記事のトラックバックURL:
http://tb.plaza.rakuten.co.jp/iwamatsu/diary/200409040000/82709/
実は、知っておりました。しかも税理士になる前に。こういうのをマニアって言うんでしょうか(笑)。
いつ出来たかとか、そういう詳しい通達ということは、当時学生だったバカボンにはわかりませんでしたが、何で親会社が広告宣伝費で補填するのだろうと思って調べました。 調べてわかりましたが、意味合いがよくわかりませんでした。しかし、税理士になってようやく意味がわかった次第です。(Sep 6, 2004 04:02:50 AM)
うーん。この通達は野球だけなんですねぇ。
知らなかったです。 でも、こういう特例をもってしても近鉄やオリックスが会社として持たないんですから、やっぱパリーグは再編するしかないんでしょうねぇ。 どうでもいいけど、コンサドーレ札幌、今期2勝しかしてません(涙)。一度はJ1に上がったチームなのになぁ・・・。(Sep 6, 2004 11:54:25 PM)
名古屋の新米税理士さん 書き込みありがとうございます。
昭和29年の通達というのが、時代を感じさせますよね。丁度その年は中日優勝の年ですよ(笑) (Sep 8, 2004 05:58:08 AM)
れいじさんさん 書き込みありがとうございます。
持たないというか、上場会社は黒字を出さなければならないので、近鉄やオリックスの場合は、経費を使いたくない、という理由なんでしょうね。 (Sep 8, 2004 05:59:47 AM)
初めましてm(_ _)m。
話には聞いていましたが、こんな通達を見たのは初めてです。成る程、こんな仕掛けがあったわけですね。これによって、球団保有により会計上のアドバンテージを親会社が得られるとは・・・。それでも、球団を手放さざるを得ない所が出るとは・・・。絶句です。。。(Sep 12, 2004 09:08:00 AM)
TK9115さん 書き込みありがとうございます。
上場会社にとっては、経費が多い方がマイナスですからね。。。近鉄など、有価証券報告書を見ると、レジャー部門だけが赤字ですし(笑) 巨人や中日、西武、ロッテなんかは球団保有のメリットが大きいんですね〜。 (Sep 12, 2004 10:08:00 AM)
jリーグ関係者は知っていると思います、
ある座談会で三菱自動車が3億以上出すと広告費として認められなくなるとなげいていました、それ区に比べてプロ野球はといっていました、この通達自体をやめさせるべきではないのでしょうか 税制上の公平というようなことが保てなくなるのではないと思いますが(Sep 12, 2004 10:11:22 AM)
宮武外骨さん 書き込みありがとうございます。
3億っていうのは、恐らく、明確な基準ではなくて感覚的なものなのでしょうね〜。 連結決算を求められる上場会社にとって、この通達があろうとなかろうと、赤字球団の保有はメリットがな苦なっていると思います。ライ○ドアが球団を買い取って黒字化させたらスゴイことですけどね。。。 この通達は、巨人や中日、西武、ロッテなどですとメリットがあるのでしょうね〜(西武は親会社が上場しているますが・・・(^^;)。 (Sep 12, 2004 10:21:47 AM)
こんにちは、ミムゾーと申します。
それにしてもこの仕組みには驚きました。初めて知りました!常識的に考えれば子会社に対する寄付金になりますもんね。 でも近鉄はいかに税務メリットがあるからといって、そもそも赤字だからもうダメなんでしょうね…(Sep 12, 2004 05:32:16 PM)
ミムゾーさん 書き込みありがとうございます。
そうなんです。近鉄(近畿日本鉄道)の有価証券報告書を見ますと、見事にレジャー部門だけが赤字なんですよ(笑) あれですと、上場会社じゃあ経営者の責任が問われますんでね。。。 ま、中村ノリの契約が無ければ良かったのにって思っているのは私だけじゃないと思いますけどね〜。あんなアホな契約を結んだ球団関係者の責任を問うべきでしょうね。(Sep 12, 2004 06:48:28 PM)
同じ家を何人かでシェアしているのですが、そのうち2人がサッカー系のライターなので、Jリーグは、このことを知っているのかという事を聞いたら。
関係者は、そのことは、ちゃんと知っているということです。 Jリーグの発足前は、全く、補填できなかったのですが、どうにか交渉して、1億円まで認められるようになって、スタートしているとのことです。(Sep 15, 2004 11:49:05 PM)
まいける東山さん 書き込みありがとうございます。
なるほど、ある程度は認められているんですね。 まあ、広告宣伝費という名目なら、それも当然だと思うのですが、あの通達ですと「貸付金」まで経費処理できるんですからね。。。さすがに、Jリーグだってそれは認められてはいないでしょうからね〜。 (Sep 16, 2004 01:26:42 AM) ■トラックバック(1)
ほぼ半日ヨビコーにいた。講義と講義の間が2時間あったのでご飯食べにいって速攻帰って来て、他の受講生も静かに自習しているし、私も集中。・・・・と。そこに!なんかへんなものが入ってきた!どひゃーーー(T-T)なんで?この方々も受講生なのね・・ うう。自習室じ...(Sep 6, 2004 11:33:52 PM)
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