上伊那広域連合の小坂樫男広域連合長は25日の広域連合議会定例会一般質問で、上伊那の公立3病院の在り方について「各病院でどのような改革をしていくか。その結果を見ながら検討していく必要がある」「改革プランを見守り、 次の段階で上伊那広域連合としての課題があれば、検討していくことはやぶさかでない」などと述べ、各病院で経営改善などに向け、今年度中に策定する改革プランの行方を見守る考えを示した。根橋俊夫議員の質問に答えた。
経営の統合など再編・ネットワーク化も視野に入れた公立病院改革ガイドラインに対する広域連合の基本的な認識を問われ、小坂広域連合長は「広域連合以前に、各自治体病院での認識がどうか。その集約の上で地域全体としての考えが出てくる」と強調。
「何としてもわれわれが経営を立て直して医師の確保もやっていきますよというところ、医師の確保が非常に難しいので何らかの方策をとか、そういった基本的認識がそろったところで上伊那広域連合としての立場が自ずと出てくるだろう」と述べた。
再編・ネットワーク化構想については、「上伊那の今までの二次、三次医療体制の中では、それぞれの病院の自主努力で経営が継続されることが必要。しかし、その中でお互いが連携しながら維持していくこと。その観点から将来的には経営の一本化も視野に入れながら検討していく必要がある」とした。
小坂広域連合長はこれまで、公立3病院の厳しい経営環境を踏まえ、「経営統合も視野に入れた形」を市町村長に提案したり、広域連合の業務に入っていない医療問題について「命を守る立場から広域連合として取り入れていく必要がある」(5月定例会)と発言。公立3病院の在り方について積極的に取り組む姿勢を示してきただけに、周囲では「トーンダウンしたのでは」との受け止めもある。