石油精製最大手の中国石油化工は25日、上半期の決算を発表した。上半期の営業収支は237億元以上の赤字で、532億元の黒字だった昨年同期と比べ144%以上の急落。だが政府の補填などにより93億3900万元の純益となった。宏源証券の劉佑成アナリストは「過去最悪の業績」と指摘する。「京華時報」が伝えた。
国際原油価格の高騰、国内石油製品価格の変動により、中国石油化工が黒字どころか巨額の赤字を出すことはすでに予想されていた。中国の企業会計ルールによる計算では、上半期の営業収入は昨年同期比30.3%増の7347億8300万元だったが、営業損失が237億元を超え、政府補填と合わせると、93億3900万元の純益となった。昨年同期は351億元の純益だった。
石油精製事業部門の営業収支は57億元の黒字だった昨年から460億元の赤字に転落。過去数年の補填額の総計を上回る334億元の補填を受けたが、それでも損失の穴を埋めることは難しかった。
中国石油化工は下半期について、国際原油価格は依然高水準で推移し、国内の石油精製業界は大きな経営圧力に直面すると予測。油田探査・採掘の加速に加え、安全性を確保した上でフル稼働することで、上半期の8425万トンを550万トン上回る8975万トンの原油を加工する計画だ。
だが劉アナリストは、6月20日に国内の石油製品価格が引き上げられたことと、国際原油価格が下落することで、第3四半期は黒字に転じると見ている。