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中国の威信かけたフィーナーレの舞台裏は…
このニュースのトピックス:北京五輪
【北京=矢板明夫】派手な花火やマスゲーム、歌などによる幻想的な空間がテレビ画面に映し出された北京五輪の閉会式。会場の国家体育場(愛称・鳥の巣)では、猛烈な暑さの中、多くが動員されたとみられる9万人の観客が一体となって、国の威信をかけた大イベントの終わりを演出していた。
観客席には、大きな扇子、電気で光る聖火トーチ、五輪旗などが置かれていた。各ブロックの前には若い女性スタッフが立ち、式進行にあせて、「トーチを振ってください」「扇子を広げてください」などと指示。観客は素直に従い、演出を盛り上げた。フィールド上のショーには全く興味を示さず、双眼鏡でひたすら観客席を見る私服警察官らしき人々もいた。
会場内は蒸し暑く、笑顔で踊り続ける若者たちはみな汗びっしょり。あまりの暑さに、記者席にいた複数の欧米記者は途中で退席したが。中国人の大観衆から退場者は確認できなかった。
会場の外には「中直機関工委(組合)」「国家機関工委」などと書かれたバスが数百台。観客のほとんどが動員された公務員であることがうかがえた。