泳ぎ続ける魚のように……あのBungieがMicrosoftから自社組織に独立宣言
Bungie社内のロビーに置かれたチーフ達
今月に入って、突如海外ニュースサイトを駆け巡ったBungie独立の噂。一部ではNDA解禁日と予想されていた今日、MicrosoftとBungieの両社はそれぞれプレスリリースを出して、その事実を正式に認めました。Bungieによると、スタジオはLLC(有限責任会社)を設立して独立組織の地位を回復する一方で、Microsoftとパブリッシングにおける長期の関係はそのまま続けられるとのこと。
おなじみInside Bungieでは、プレスリリースの前に、彼ら自身の言葉でスタッフやファン達に広く声明を出しています。
Bungieは、アイディアを追求する自由と、独創性、創造性によって長い間築き上げられました。そして、Microsoftは同意しました。我々のイマジネーションを捕らえるよりも、解き放つ方がむしろ我々両方にとって、最上の方法に違いないと確信したのです。
我々は、Xbox 360のゲームを作り続けます。そしてMicrosoft Game Studiosのために、素晴らしいゲームを作り続けます。そのことについては何も変わりませんでした。
変わったことの全ては、Bungie Studiosが今再び、Bungie Studiosの仲間の物に戻ったということです。Microsoftは、創意に満ちた協力的なパブリッシングパートナーであり、これからもそうあり続けます。
一方Microsoft Game Studiosの代表で副社長も務める、Shane Kim氏もMS側のプレスリリースでこう述べています。
Bungieとのコラボレーションは、Haloにおいて不朽の大ヒットを成し遂げました。
我々は、その独立したルーツへ戻りたいと願うBungieをサポートし続けると共に、BungieやPeter Jacksonといったパートナーを通じて、Haloユニバースに基づく新しいインタラクティブエンターテインメントの世界に努力を注ぎ続けます。
Haloの関連作品や、Bungieによる新しいIPを通じて、長期に及ぶ我々の関係をなおも発展させながら、Bungieが大きな成功を迎えることを期待しています。
Bungieにアップされた”世界征服計画書“。Ling-ling headを取り戻せ!とは、Halo 2のイースターエッグみたい
1991年の設立で、かつてはAppleのMacintoshでシェアウエアを作っていた小さな会社のBungieですが、Doomに続くFPS黎明期のヒットになったMarathonを皮切りに、RTSのMythシリーズなどその後はPCゲームファンにお馴染みの実力デベロッパーに成長。Microsoftの傘下に加わったのは今から7年前、PC向けのFPS大作と期待されながら難航していた初代Halo開発途中のことでした。
今や、アメリカで社会現象になるまでに成長したそのHaloが、記録的な大ヒットを飛ばしている最中に発表された、今回突然の独立劇。実際のところはなかなか見えてきませんが、一部のアナリスト達によると、クリエイティブな彼らはMicrosoftといった大企業特有の過干渉から、一定の独立を果たしたかったのではないかとCNNでは分析を寄せています。
Bungie自身も、またどこかに買収されたり、パブリッシャーを移籍したりするのではなく、自らインディペンデントな存在になることが強調されており、なんだか最近も良く似た話が続く、こうしたパブリッシャーとの微妙な距離感の問題は、他にも国内外のスタジオで今何より身につまされる話なのかも……。
そんな渦中のBungie創業者、Jason Jones氏のコメントが振るっていたので、最後に一つご紹介。
私たちにとって、Microsoftと共に仕事をするこは素晴らしい体験でした。私たちはチームとして成長することができ、誰もが皆取り組みたかった野心的な超大作を手がけることができました。彼らは、最高のパートナーであり続けます。
ですが、Bungieというのはまるで、サメのような生き物です。 私たちは、生き残るためにずっと動き続けなくてはなりません。 立ち止まることは出来ないのです。
自分自身を、常に試して続けなくてはならないのです。そうでない私たちは、
もはやイルカやマナティーも同然です。
(ソース: Kotaku: “BREAKING Bungie Split Confirmed”) (イメージ: Flickr)
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