ぼくとチャムは出会ってからたくさんのチャットやスカイプや
電話やメールやそういうことで心を通わせて、
そしてようやく出会うことができて、
そしてついにこの別府のホテルの部屋で結ばれることができた。
別府のホテルサンバリーのわりと広いツインのお部屋。
この部屋に入ったふたりはすぐに抱き合って、そしてキスをした。
二人ともとても強い気持ちで互いを求めていた。
服を脱ぐのも、もどかしいくらい高まっていた。
ベッドの上でチャムの体に覆いかぶさりキスをした。
手をチャムの下のほうにさしのばすと、
そこはもうあふれるほどにぬれていて
すぐにでも入っていかれそうな状態になっていた。
チャムは「すぐに入れて」と具体的な言葉で求めてくれる。
チャムは大きく足を開いて、態勢を整えてくれる。
自分はチャムの入っていける部分に、自分の先をさしあてて
腰を落とすのだけど、緊張のせいで硬さが十分じゃないこととか
チャムも久しぶりで締まっていることもあって
やはりなかなかうまくいかない。
あせってはいけないと思うけど、焦燥感をどうしても感じる。
チャムもとってもせつなそうな目をしていた。
でも時間はあるし、二人の求める気持ちも強かったから
いろいろと試していった。
チャムは手と口を使って自分をいたわるように舐めまわしてくれた。
自分は快感よりも、やさしさがうれしくて奮い立った。
そして体の形を変えながら結ばれようと試みていった。
そしてチャムが足を軽く開いたままひざをまっすぐのばし
ぼくはそれにまたがり覆いかぶさるように腰をのせて
先がちょうどチャムの股間にあたるような姿勢をしていたとき。。。
上下に動かしていると、大切な部分にあたる感触がして
そこはとてもあふれているのだった。
そこにぼくの先があたるたびに、チャムは喜びの声をあげてくれ
それに唱和するように自分は腰を動かした。
先が少しづつ、チャムの大切な部分に入っていく感じがあった。
そして、それを繰り返していくうちにますますあふれてきて
自分も興奮が高まっていって、硬さを増していって
そしてあるときついに、にゅるっという感じで一番奥まで
入ることができたのだった。
その瞬間チャムは「ああっ、すごい」と声を上げた。
自分も「ああっ」とため息がもれた。
一度入ってしまえばあとはスムーズだった。
自分はゆっくり腰を動かしながら、
チャムの体の内側の感触を感じていた。
自分をねっとり包み込んでくれる、そんなやさしい感触だった。
チャムも自分の先がチャムの体のなかのどこかに突き当たるたびに
喜びを感じて声がもれ、腰を海老反るのであった。
次第に最初の体位で動いているだけでは物足りなくなってきた。
入ったままチャムの足を広げて、抜き差しする感触を楽しんだり
入ったままチャムの足とひざを曲げさせて深く入る感触を感じたりした。
2人は交じり合ったまま、自分が下側になろうと思ったけど
それはうまくいかなくて、ずるっという感じで抜けてしまった。
でも自分が仰向けに寝転んで、チャムがまたがってくれて
今度はスムーズに結合することができた。
チャムはぼくにまたがって腰を大きく大きく振った。
すると自分の一部分だけがチャムの感触を強く感じる。
今までの自分の相手はそういう人はわりと少なくて新鮮な感触だった。
チャムが激しく動くと、衝撃が大きくて
「おおっ」と自分も声がもれてしまうのだった。
そして再び自分が上になると、今度は当たり前のように
簡単に結ばれることができるようになっていた。
そして自分が高まっていくのとそんなにかわらないペースで
チャムの息も大きくなっていき、腰の動きも大きくなっていった。
二人とも達してしまうときが近いことを感じていた。
自分は「出そうだよ」というとチャムは「いいよ」って言った。
中で出すわけにはいかないと思ったので
「抜くから」と言ったら、チャムは安全なときだから
そのまましていいからといった。
二人の動きはますます大きくなって、チャムの声も大きくなって
「すごい!すごい!」を繰り返していた。
自分はもうがまんできないことを感じていた。
ああっというため息と一緒に、チャムの中で放出した。
腕に力が入って強く抱きしめていた。
チャムも強くぼくを抱きしめていた。
二人ともじっとだきあっていたけど、下半身は小刻みに震えていた。
快感のあと、充足感と、安心感と、倦怠感が順番に襲ってきた。
急に疲れを感じてきた。
チャムを抱きしめたまま下半身を離し、
そしてそのまま体を仰向けにしながら、寄り添う形になった。
チャムに腕枕をしながら添い寝する格好になった。
二人ともしばらくはあまり言葉も言えず、動くこともできなかった。
しばらくして、チャムが起き上がって辺りを調べだした。
イチゴを食べて早める努力をしたけれども
まだ生理が少しだけ残っていたことと、久しぶりだったこととか、
自分のが大きいこととかもあったようでチャムは少しだけ出血していた。
それで布団を汚してしまうのがまずいということで
濡れタオルで拭き始めた。
ほんの少しだったので、痕はほとんど見えなくなった。
そのあとシャワーを浴びたいと言った。
二人で一緒にシャワーをあびて、汗を流した。
お湯は温泉なのか、滑らかでやわらかかった。
服を着て、二人は少し話をしたのだと思うけど
ちょっと何を話したのか覚えていない。
体の感触が強烈な印象として残っていて
頭が働いてなかったのかもしれない。
時間はもう11時くらいだったと思う。
ホテルサンバリーからチャムの家がある別府駅方面に向かうバスは
もうとっくに終了していた。
チャムのうちまでは歩けば、30分に近いほどの道のり。
ぼくは「大丈夫だから、ここにこのまま泊まっていったらいいよ」
というのだけど、チャムは頑として帰るというのだった。
それで「だったら夜だし、タクシー代を出すからタクシーで帰ったら
いいじゃない」と勧めるのだけど、チャムは頑として聞き入れない。
チャムはベトナムから日本にきて
お金を稼ぐ大変さを実感しているから
これくらいでタクシーにのるなんてありえないことと思うようだった。
それで結局歩いて帰るということになって
自分は一緒にホテルの外まで見送っていった。
このとき浴衣をきてしまっていたので
あまり遠くまで出歩けなかった。
そして見えなくなるまでチャムを見送って部屋に戻ったのだった。
そしてベッドに寝転がりながら、
今日のことをいろいろと思い返していたのだった。
このことがあとで問題になった。
いろいろ言いあいになったときにチャムが
「あのときどうして一人で帰したのか。
そのあとこまめにメールをくれなかったのか。
歩きの帰り道がとてもさびしかった」
そういうことを言い出すのだった。
たしかにそうかもしれない。
チャムは意を決して体をささげてくれて結ばれたのに
まるでセックスが終わると目的が終わってしまったかのように
歩いて帰らされて、メールもくれなかった。
やってしまって、ぼくはもう満足してしまい
チャムのことはどうでもよくなってしまったのか?
チャムはそんなふうに感じたのかもしれない。
でもぼくからすれば決して悪気はないことなのだった。
その場で言ってくれれば対応してあげたと思うし
チャムを喜ばせてあげたい気持ちでいっぱいなのに
でも男と女の心のもちようはいつも違うし
自分は女心にうといほうだから
気がついてあげられないだけなのだ。
そのことはたしかに悪いことなのかもしれないけど
そんなにも責められないといけないことなのか?
自分の気持ちの中はいつもチャムのことでいっぱいで
もっともっと求めてきて、望んできてほしかった。
ぼくもチャムの気持ちをわかって上げられなかったかもしれないけど、
チャムももうちょっとはっきり意思表示してほしかった。
ぼくはチャムをもっともっと喜ばせてあげたくて
チャムの笑顔がみたくて、チャムと一緒にいたい一心なんだから
教えてくれればぼくたちの関係はもっともっとよくなれるはず。
(この日の翌日、湯布院での写真。この日に帰りたい・・・)
ともあれ、こうして
ぼくたちの初めての一日とはじめての一夜は終わった。
自分はチャムの魅力にますますひかれていくのを感じて
そして末永く一緒にいたいと感じるようになっていくのだった。