「10年でも通過点」 カレー事件支援の警官4人が死亡、63人がヒ素中毒になった和歌山市園部の毒物カレー事件から25日で10年。刑事として事件にかかわった後、現場近くの交番で一貫して被害者支援を続けている警察官がいる。和歌山東署有功交番の丸山勝警部補(59)だ。 「10年で遺族や被害者の痛み、悲しみは消えていかない。通過点でしかないと思う」 事件発生時、和歌山東署の暴力団対策係長だった。すぐに現場で聞き込みを始めた。その後、県警捜査1課に異動し約3年間被害者支援などに携わった後、自ら希望して2002年4月に有功交番に移った。 「捜査のためとはいえ、悲しみのどん底にある人に、病院まで行って調書を取ったりした。迷惑掛けた分、お返ししている感じ」という。 被害者家族の1人、堀井寿雄さん(77)は「いつも声を掛けてくれる。(道で会って互いに)手を上げるだけで分かり合える」と穏やかに笑う。
【共同通信】
|
ソーシャルブックマークへ投稿: (ソーシャルブックマークとは)
関連記事を取得中...