このページの先頭



ここから共通メニュー

共通メニュー


ホーム > 大阪 > ニュース


大阪メニュー

稲尾氏と星野監督マウンドでの最後の会話

バスに乗り込んだ星野監督は神妙な表情を見せる(撮影・為田聡史)
バスに乗り込んだ星野監督は神妙な表情を見せる(撮影・為田聡史)

 星野仙一監督(60)が表敬訪問したソフトバンクのキャンプ地で稲尾氏をしのんだ。

 突然の訃報。星野監督は「こんなのホンマ、いややなぁ」と、つぶやいたまま、しばらく沈黙した。古巣の中日時代にコーチと選手の師弟関係で結ばれていただけにショックは大きい。

 「豪快さと繊細さが同居した先輩だった。常に優勝争いをして、プレッシャーの中、勝ち星をあげてきた。あれだけ連投して鉄人という言葉がぴったりだったけど、それを周囲に見せなかった」

 現役時代の思い出も語った。抑えから先発に復帰し、2年目の80年シーズン。ある試合で先発星野は稲尾投手コーチから交代指令を受けた。

 「稲尾さんが『このへんで代わろう』と言うからオレが『次はだれですか?』と聞いたら、三沢という。『じゃあボクが投げます』って言ってね。結局は、三沢に代わって負けちゃった。稲尾さんにすれば、俺が肩を痛めてたのを知ってたし、苦しかった晩年を理解してくれていて励ましてくれた。でもそれがマウンドでの最後の会話だったね」

 今春、宮崎県内のゴルフ場で、ばったり会って激励を受けた。「今は中4日でも(マスコミは)たたくんだから。もうあんな人出てこないよ」。星野監督は偉大な鉄人をしのんだ。【寺尾博和】

[2007年11月14日10時22分 紙面から]

関連情報

最新ニュース

記事バックナンバー

芸 能
社 会


このページの先頭へ