桜井淳所長の最近の講演内容-科学社会学世界二大論文誌への日本の貢献度-
テーマ:ブログ桜井淳所長に拠れば、米国には、科学社会学会(Society for Social Studies of Science ; 4S)があり、学会論文誌"Science, Technology & Human Values"を刊行しており、いっぽう、欧州には、欧州科学技術論連合(European Association for the Study of Science and Technology ; EASST)があり、学会論文誌ではないが、そのような役割を果たしている論文誌が"Social Studies of Science"(3S)であり、前者の論文誌は、1976-2000年まで季刊、それ以降は、隔月で刊行され、これまでに約1600編の論文が掲載されて、後者の論文誌は、1971-2000年まで季刊、それ以降は、隔月で刊行され、これまでに約1600編の論文が掲載されていますが、桜井所長は、両論文誌の約3000編の論文を熟読・吟味したところ、日本の研究者は、わずかで、前者の論文誌では、セコンドネーム者として、Keiko Tanaka(1996)のみ、後者の論文誌では、セコンドネーム者として、Kazuo Tomita, ファーストネーム者として、Miwao Matsumoto(2005), Atsushi Akeda(2007), Yasushi Sato(2007)のみで(5×100/3000=0.17%)、桜井所長が知っているのは、Miwao Matsumoto(東大松本三和夫教授)だけですが、その分野の研究者ならば、誰でも、科学社会学世界二大論文誌に原著論文が掲載されることを目標にしているはずですが、現実は厳しく、日本の研究者が投稿した論文は、大部分、掲載に値しないとrejectされており、この分野の日本の研究レベルは、国際的には、問題にならないくらい低く、やっていることは、欧米の動向を紹介・解説したり、"もどき"研究をしているだけで、この分野で鍛えられた研究者は、これまでになく(博士課程では日本の学会の論文誌への原著論文の投稿レベルであって、欧米の学会の論文誌への投稿・掲載まで条件にしていない)、これからであって、いまのところ、誰ひとりとして、まともなことが言えないのが現実のようです(これは謙遜)。