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中国に流れる廃ペットボトル 日本のリサイクル危機に (1/2ページ)

2008.8.24 20:32
このニュースのトピックス環境・エコ

 使用済みペットボトルの国内のリサイクル網が、崩壊の危機に直面している。収集した市町村から再処理業者に引き渡されず、認定外の事業者を通じて中国に輸出されるケースが増えているからだ。原油高騰で資源としてのペットボトルの需要が高まる一方、安全基準を満たす再生・再商品化システムの維持も求められている。

■マイナス入札

 平成9年施行の容器包装リサイクル法(容リ法)では、市町村が使用済みペットボトルを分別収集する▽「指定法人」の日本容器包装リサイクル協会(容リ協会)に引き渡す▽指定法人の認定を受けた事業者が容リ協会の入札に参加して引き取り、リサイクルする−ルールになっている。

 国内で廃棄されるペットボトルは年間50万トン。このうち、市町村で分別収集する量は増加傾向にあり、環境省は20年度に31万6000トンを見込んでいる。

 市町村から使用済みペットボトルを引き取る入札にあたって、リサイクル業者は容リ協会から委託料を受け取っていたが、18年から逆に引取料を支払う“マイナス入札”に陥っている。容リ法の枠外で、再処理業者より高く買い取る認定外業者に売却する市町村が増えているためだ。

 貿易統計によると、18年度の「PETくず」の輸出量は28万トンで、大半は香港を含む中国に渡っている。PETボトルリサイクル推進協議会では中国向け輸出の8割が「使用済みペットボトルではないか」とみている。

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