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選手の熱いドラマをお伝えします
【社会】奨学金の返済 延滞2253億円2008年8月24日 朝刊 国の奨学金の返済延滞が増えている。返済が三カ月以上止まっている延滞額の合計は二〇〇七年度末で、二千二百五十三億円(元金残高ベース)と前年度末に比べて百七十九億円増加、全体の7・0%を占める。 返済できない理由として低所得や無職・失業を挙げる人が多く、若者の雇用環境の悪化が背景にある。ただ、国の税金で穴埋めを強いられる可能性があることから、財務省は事業主体の日本学生支援機構に回収を急ぐよう求めている。 国の奨学金は、希望者のほとんどが借りられるように条件を緩和した一九九九年度以降、拡大。〇八年度の貸与人数は九八年度比約二・四倍の百二十二万人に達する見通しで、貸与人数が増えていることも延滞増加の一因になっている。 同機構は法的措置を含む回収に乗り出しているが、〇七年度に訴訟を予告した延滞者の六割弱が住所不明などで未解決となるなど回収は難航している。 国は奨学金事業に対し、〇八年度予算で一般会計から千三百九億円を投入するなど多額の負担をしており、財務省は同機構の回収努力が不十分だと問題視。関係機関などを実地監査し、書類の不備など同機構の不適切な業務で十億二千百万円の未回収金があると指摘するなど改善を強く求めている。
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