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100年前の太極旗が一堂に

国立中央博物館で建国60周年記念特別展「大韓の象徴、太極旗」

1890年、高宗が米国人の外交顧問オーウェン・デニーに下賜した「デニーの太極旗」。
 19世紀末から20世紀初めにかけて製作された古い太極旗(韓国の国旗)の実物が1カ所にまとめて展示されている。国立中央博物館(崔光植〈チェ・グァンシク〉館長)は、歴史館の企画展示室で建国60周年記念特別展「大韓の象徴、太極旗」を11月9日まで開催している。

 今回の展示会では太極旗の実物14点のほか関連資料90点余りが紹介されているが、韓国では初公開となる米国人牧師ウィリアム・アーサー・ノーベル(1866‐1945)の太極旗2点がとりわけ注目される。ノーベル牧師は1892年(高宗29年)から1934年まで韓国でキリスト教の宣教活動を行っており、今回展示されている太極旗は牧師が帰国する際に持ち帰ったもの。子孫のエレン・マカスクルさんが、今回の展示のために貸与してくれた。1点は1890年ごろ、もう1点は1900‐1910年ごろに製作されたものとみられている。

1890年、高宗が米国人の外交顧問オーウェン・デニーに下賜した「デニーの太極旗」。
 今回の展示会では、韓国国内に現存する最古の太極旗といわれる「デニーの太極旗」の実物も展示されている。1886年から4年間高宗の外交顧問として活動した米国人オーウェン・デニーが、1890年に帰国する際に高宗から下賜され、その後1981年に遺族によって韓国に寄贈されたものだ。

 そのほか、▲大韓帝国通信院に掲揚されていたと推定される太極旗(1900年ごろ)▲義兵将・高光洵(コ・グァンスン)が使っていた「不遠復(国権回復は遠くない、という意味)太極旗」(1907)▲金九(キム・グ)首席の署名入り太極旗(1941)▲朴泳孝(パク・ヨンヒョ)が製作した太極旗(1882)の推定復元品▲国会憲政記念館が所蔵する太極旗(孫世一〈ソン・セイル〉議員寄贈)▲平壌の崇実学校の太極旗などが展示されている。関連遺物としては、国立中央博物館が所蔵している18世紀の作品「太極と八卦文様の青花白磁の硯滴」などがある。

 一方、現存する最古の太極旗は、米国海軍省航海局が1882年7月19日に作成した文書『海洋国家の国旗(Flags of Maritime Nations)』に載っている太極旗(2004年1月27日付本紙報道)で、これは文書作成2カ月前、1882年5月22日の米朝修好通商条約当時、訳官の李応浚(イ・ウンジュン)が創案した太極旗であることが確実視されている。また実物として最も古いものは、米国スミソニアン博物館が所蔵している1884年製の太極旗だ。

兪碩在(ユ・ソクジェ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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