任期満了に伴う岡山県知事選(10月9日告示、同26日投票)で、新人で観光施設運営会社社長の住宅正人氏(44)=岡山市箕島=が22日、無所属で立候補することを表明した。県知事選への出馬表明は、現職の石井正弘氏(62)に次いで2人目で、にわかに注目度もアップしてきた。 県庁で記者会見した住宅氏は「伝承民謡を中心とする郷土文化普及のため県内各地を回る中で、多くの人から知事の多選の弊害を危ぐする声を聞いた。明るく楽しい岡山の未来をつくることを目指し、立候補を決意した」と強調。 出馬の経緯については、半年ほど前から漠然と考え始め「たくさんの人に勧められ、このときに働かねばと思った。最終的決断はこの1週間以内」と説明した。 公約には、財政再建や雇用促進などを掲げ「県職員のアイデアと県議会などの声を聞き、同じ情報を共有して公にしながら取り組みたい」と主張。政党推薦については「今の段階では分からないが、すべての党、団体とお話しし、考え方が良いとなれば推薦いただきたい」とした。 住宅氏は岡山市出身で、岡山大法学部卒。同大大学院法学研究科中退後、民間企業を経て1989年4月、岡山市役所に入り、商工振興課、東京事務所などで勤務し、市観光協会事務局長も務めた。07年1月に同市を退職後、同3月から現職。「ちくわ笛」の演奏でも知られる。