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2006年5月13日 (土)

後援会パンフレット

後援会パンフレットは、企業の営業職でいうところのカタログです。
候補者は、こういうひとで、こういう政策を持ち、実行しようとしています。こういう市にしようとしています、と有権者に説明し、買って(投票して)もらうものです。

では、どのようなものを作ればいいのか?

小さいと情報量が限られます。かといって、数ページのものを作ると、コストもかかりますし、持ち運びが大変になります。

А4を三つ折りにしたものがスタンダードです。
あまり変なサイズにすると、印刷、裁断がややこしくなり、コスト高になります。

どうも、具体的なイメージがわかない、という方は、一度、現職の国会議員か県会議員の事務所に、一有権者のふりをして行けばいいでしょう。だいたい、入ったすぐ、目につくところに後援会パンフレットが置いてあります。
また、検索サイト「グーグル」で「後援会パンフレット」とイメージ検索すれば、いくつかヒットします。

スタンダードな形は、
三つ折りになった状態での表紙に、候補者の写真、名前、そして、キャッチフレーズ
裏面には、経歴と連絡先、そして、よくあるのが、有名人(国会議員や大臣)と握手している写真です。
また、開いたなかには、候補者の挨拶、そして、政策です。ボランティア活動などをしていれば、ここにその写真をいれるのもいいでしょう。

以前は、パンフレットの一部を切れば、後援会申し込みのハガキになる、というものもよく見かけましたが、切る手間を考えれば、ハガキを一枚、差し込んでおくほうがいいでしょう。

このハガキにいちいち切手を貼っていれば、膨大な金額になってします。
切手は相手に貼ってもらうという手もありますが、料金受取人払いにするのがベストだと思います。

料金受取人払いにするには、集配をしている最寄りの郵便局に申請する必要があります。申請用紙は郵便局にあります。このときに、ハガキの見本も必要です。切手の部分の料金受取人払いの下の数字はまだ空欄でいいです。それと郵便番号は宛名の番号とは別です。事前に問い合わせるか、空欄にしておいてください。仕分け用のバーコードも申請のときにもらえます。

ただ、最近は家庭用ファックスが普及してきましたから、ハガキではなく、ファックス用のフォームをパンフレットに挟むのもいいかもしれません。
料金受取人払いだと、配達のたびに料金を支払うことになるので、これが案外、面倒くさいものです。配達に来る局員さんはお釣りを持っていないことが多いので、常に小銭を準備しておかないとなりません。
料金を郵便局にプールしてもらっておく方法もあるようです。わたしは利用したことがないので、断言できませんが、かなりの金額をプールする必要があったように記憶しています。

なお、このパンフレットの裏面の隅にも【討議資料】の文字を入れておいてください。

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名刺

「はじめまして、山本と申します」

ビジネスでは日常的に行われる名刺交換ですが、選挙では名刺もアピール、宣伝の重要なアイテムです。

せっかく相手が受け取ってくれるのですから、名前だけでなく、しっかりと顔や経歴も知って欲しいところです。

現職の国会議員や大臣などなら、肩書きだけの名刺をよく使っています。※※大臣という肩書きを見ると、やはり、ずしりと重みを感じます。

しかし、新人候補なのですから、重みなどよりも宣伝のほうが大切です。

表にはキャッチフレーズと顔写真か似顔絵、裏に略歴を入れるのがスタンダードです。それと、少しは余白があったほうが便利です。訪問先が留守だった場合、「※※様からご紹介いただき、ご支援のお願いにあがりました。平成18年12月3日」といったふうに、ひと言、書き込めますから。

ふたつ折りにして、情報量を増やすという手もありますが、かさばりますし、コストのことを考えれば、一枚ものでいいと思います。

最近は、ソフトも充実してきて、パソコンとカラープリンタで見栄えのいい名刺も自分で作れるようになってきています。

数十枚だけなら、それで充分ですが、大量印刷となると、それにかかる手数も膨大になります。

それに、今後、印刷屋に発注するものも増えてきますから、デザインの統一という意味でも、プロにお任せしたほうが賢明でしょう。

では、何枚くらい刷ればいいのか。

印刷は同時に多く刷れば、刷るほど単価が下がります。かといって、何十万枚も刷る必要はないと思います。

2000票を獲得しようと思うなら、選挙までに最低、3000枚の名刺を配りたい、すなわち、3000人のひとに会っておきたいところです。これはあくまで最低です。3000人が3000人、支援してくれればいいですが、なかには他の議員、候補を応援しようと決めているひともいるでしょう。その場では、応援しようと思っても、投票に行くのを忘れるひともいるでしょう。

とりあえずは、5000枚くらいは刷っておきたいところです。

それと、裏の左スミに小さく、【討議資料】と入れておくことをお勧めします。これについては、また、別の機会に

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2006年5月12日 (金)

名簿の管理(蛇足)

近年、特に個人情報保護法の施行以来、名簿の管理が大変、難しくなってきています。ご紹介いただくときも、「この名簿、変なところには流れませんよね」と念押しされることも多々あります。

各企業でも、個人情報の管理には非常に気を配っています。これを個人レベルでするのですから、大変です。

しかし!

実は、政治活動には個人情報保護法が適用されないのです。

個人情報保護法
第五章 雑則(適用除外)
第五十条
個人情報取扱事業者のうち次の各号に掲げる者については、その個人情報を取り扱う目的の全部又は一部がそれぞれ当該各号に規定する目的であるときは、前章の規定は、適用しない。
五 政治団体 政治活動(これに付随する活動を含む。)の用に供する目的

さすがに、国会議員と申しましょうか、自分たちの分の抜け穴は作っているようです。

とは言うものの、個人情報に対する意識が高まっているのは事実です。法律の適用外とはいえ、名簿の管理はしっかりとするべきです。

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2006年5月11日 (木)

名簿の管理(上級編)

名簿の管理で一番、厄介なのが重複です。

最近のソフトは優秀で、ボタンひとつで重複をチェックしてくれますが、それだけでは解決しない場合もあります。

「斉藤」⇔「齋藤」
「1丁目2番地34号」⇔「1-2-34」
「01ー1234−1234」⇔「01-1234-1234」

こういった場合です。
サイトウさんが斉藤なのか、齋藤なのか、これは、入力の元データによってどちらが正しいのか、わかりません。ただ、本人にとっては「齋藤」が「斉藤」で郵送物が送られてくると、あまり気持ちがいいものではありません。きっちりと確認したいところです。

次に住所、電話番号の入力時の差ですが、これは、入力作業を始める前に、半角を使うか、全角を使うか、ルールを決めておく必要があります。

もし、データベースソフトのスキルがあるならば、新規入力のときに、まず、電話番号を入れ、その時点で、同じ電話番号を持つデータがあるかどうかを確認させるようにすれば、重複はかなり減るはずです。

もう一点、名簿で問題になるのが、家族の取り扱いです。

なにも対策しなければ、一家に、祖父、夫、妻、娘と、4通も郵送物が届くことも発生します。
市議会議員の場合、一回の郵送は数千通まででしょうから、住所順でプリントアウトして、発送前に手で確認、その場で手書きで連名にする、というのでもいいかもしれません。

スキルがあるなら、家族カードと個人カードを別々につくり、リンクさせるシステムを構築してもいいかもしれません。

そして、名簿管理の最大の問題は、誰が管理するか、です。
本人は、いちいち名簿を入力している時間はありません。しかし、誰かに丸投げしてしまうと、自分で操作できなくなります。結果、選挙のときだけしか使わない名簿になってしまいます。

国会議員であれば、秘書がしっかり管理してくれるのですが、市議会議員には、公設秘書はなく、私設秘書を雇うお金もなかなか捻出できません。

ベストは、本人が構築し、誰かに入力を依頼するか、家族の誰かが管理する方法だと思います。

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名簿の管理

ただの名簿を作るだけならば、電話帳を写せば、完了です。
しかし、この名簿は生きていません。選挙としての情報があまりにも少ないからです。
生きた名簿を作るには、さらに情報が必要です。そのひととの関係、その深さが必要です。

そのような名簿を作るにはデータベースソフトが不可欠です。

無理をすれば、年賀状ソフトでもどうにかなります。しかし、こういうソフトはあくまで、年賀状の管理、宛名書きをするために特化されているので、どうしても、もっとこうしたい、こういう機能はないの、不満がでてきます。

しかし、数十万円もする選挙専用ソフトを買う必要もないとわたしは考えています。

専用ソフトは機能が豊富です。選挙の様々な場面を想定した使い方ができます。しかし、選挙は千差万別です。地域、候補者が違えば、選挙の戦い方も変わってきます。そのため、選挙専用ソフトでも、あとあとから、こう手をいれたいと思うようになることも多々あります。ちょっと手をいれたくなっても、こういうソフトでは自分では難しい場合が多いようです。

では、自分でデータベースを構築する場合、どういう機能が必要でしょうか。

まず、宛名ラベル、ハガキ・封筒、と宛名をプリントアウトする。

次に様々な様式のリストの出力です。

また、こういったものを出力するときに、どういった人の情報を選ぶかの検索機能です。

ご覧の通り、通常のデータベースソフトで充分できることです。

では、データベースの基本、項目はどのようなものが必要でしょうか?

名字 名前 ふりがな 自宅郵便番号、住所、電話番号、ファックス、携帯電話、メールアドレス、勤務先郵便番号、勤務先郵便番号、勤務先住所、勤務先名称、肩書き、勤務先電話番号、勤務先ファックス

さらには、郵送物を自宅、勤務先、どちらに送るかの情報

最悪は、このあとに大きなメモ欄をとって、自由に情報を入れていけば、どうにかなります。

しかし、コンピュータというのは、使いやすく使いにくい点があります。たとえば、決起大会に出席した方のメモ欄に「決起大会出席」と入力していても、「蹶起大会出席」とミス入力があれば、このひとのデータは「決起大会出席」で検索してもヒットしません。ですから、データベースの機能をフルに使い、こういうことに関してはチェックボックスなどを作ったほうがいいでしょう。

また、候補者との関係は重要です。田中さんから紹介されたとか、高校の同窓とかは重要な情報です。電話するにしても、訪問するにしても、ひとこと「※※様からご紹介いただきました」とか、「同じ※※高校の出身です」というひと言がある、ないでは、先方の対応が変わってきます。

名簿の数が増えてくると、同じひとを複数のひとから紹介される、ということもあります。こういう場合、この欄には紹介してくださった方をすべて入れておいたほうがいいでしょう。

また、訪問したときの日時、感触をА・B・Cとか、○△×で入力できる欄があれば、便利でしょう。

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まず、揃えたいもの

仲間も集まり、後援会も設立しました。次は支援の輪を広げることになります。
その前に、とりあえず、必要なものを手配し始めないといけません。

・電話
自宅の電話、携帯電話でも充分ですが、後援会パンフレットに記載する電話は別回線のほうがいいと思います。選挙事務所ができるまでは、自宅が活動基地でしょうが、事務所ができれば、そちらに移転することになります。そうなったとき、パンフレットに書かれている電話番号が自宅のものだと、支援者からの連絡がとれにくくなります。番号を自宅と別にしておけば、その番号のまま移転するか、あるいは転送サービスにしておけば、そのままで連絡がつくようになります。

・住宅地図
いくら生まれ育った地域でも、市内すべての一本、一本の路地にまで精通しているひとは少ないと思います。「※※市すみれ台1丁目2番地34号」の山本さんのところを訪ねようとしたとき、すみれ台1丁目がどのあたりかはわかるかもしれません。しかし、2番地34号がどの筋を入った何軒目まではわからないことのほうが多いはずです。実際に行って、少しうろつけば見つかるかもしれませんが、そういう時間も積み重なれば大きな無駄です。そういうときに役立つのが住宅地図です。その日、まわるお宅の場所を事前にこの地図で確認しておけば、スムーズにまわることができます。一冊、数万と高価なものですが、選挙には必須です。ほぼどの選挙事務所でもゼンリンの住宅地図はあります。これがどれだけ使い込まれているかを見れば、日頃の活動も見えてくるものです。
最近は、電子地図もありますが、わたしはバインダータイプが一番、使いやすいように思います。
電子地図と名簿ソフト、事務所のメインPCと外に持ち歩くモバイルとをうまくリンクさせれば、ペーパーレスでいいかもしれませんが、これは最高だと思える統合ソフトをわたしはまだ見たことがありません。

・メガフォン
選挙には必勝法はありません。様々な活動のトータルが結果になるものです。
市議会議員選挙では、まったく街頭演説をしないで当選する候補者も数多くいます。
しかし、ここを見ているような方は、きっと若くてエネルギッシュなひとでしょう。そういうひとには、ぜひ、街頭でマイクを持って、政策を訴えて欲しいところです。
市議会議員選挙では、街頭演説がそのまま票に直結することは少ないかもしれません。しかし、訪問した先で「あ、いつも真面目に街頭演説しているひとですよね」と街頭演説と訪問のあわせ技で票になることもあります。
メガフォンの選択ですが、できれば、大きなものがいいでしょう。
個人的には、朝の駅頭などで大きなボリュームで演説するのはあまり好きではありません。聞こえる最小限でいいと思っています。しかし、大は小をかねるといいます。いざというときに大きな音も出せるもの、それとワイヤレスマイクに対応しているものがいいでしょう。
街宣車の手配はまだ先になるでしょうが、街宣車の音響システムとマッチングしたものを選んでおけば、選挙のとき、一本のワイヤレスマイクで、街宣車のスピーカーとメガフォン、ふたつから同時に音を出すことも可能です(公職選挙法で、拡声器は1セットに限るという文言にギリギリ触れるか触れないかのところですが)

http://www.toa.co.jp/products/ic/megaphone/megaphone_03.htm
http://www.unipex.co.jp/wirelessmega.html

・名簿ソフト

・名刺 後援会パンフレット

この二点は、かなり書くことがあるので、次の機会で

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後援会設立

よし、市議会議員を目指そう、そう決意したならば、まずしないといけないのが後援会の設立です。

え? 会長を決めたり大変じゃない。後援会なんてあとでもいいじゃないの?

そんなに仰々しいものではありません。これはあくまで形式的なものです。
日本の選挙制度の難しいところなのですが、選挙期間以外で選挙活動はできないのです。選挙が始まるまでは、あくまで【後援会活動】、【後援会の組織拡大のための活動】なのです。

そのため、選挙が始まるまでは、投票依頼はできません。古い言葉ですが、「清き一票をお願いします」とか、「市議会議員選挙に立候補します。投票してください」と投票のお願いすることはできません。特に手紙等、文章では留意してください。紙だと証拠が残ります。このあたり、後援会パンフレットの説明で詳しく書けたらと思います。

きちんと組織として機能する後援会が立ち上げられそうになれば、そのとき、改めて、そちらは立ち上げればいいのです。まずは、活動するための後援会を作るのが先決です。

後援会の設立には、選挙管理委員会に届け出が必要です。

では、そのためになにをするか?

まずは名称ですが、これは後援会パンフレットの制作とのかねあいがあります。
現職の市議会議員の後援会パンフレットならば、※※市議会議員 山田一郎と書けます。しかし、新人の場合は、議員どころか候補者でもありません。「山田一郎と※※市再生を目指す会」などのように、市政、市議会議員を連想させる名称がいいと思います。

次に所在地の選定、代表者、会計責任者、会計責任者の職務代行者、この三人の選任です。

まだ事務所もありません。国会議員や県会議員と違い、多くの市議会議員は後援会事務所(選挙事務所とは別です。常設の事務所のことです)を持たないひとが多いです。ですから、所在地は自宅住所でいいでしょう。

後援会会長と代表者は別者です。代表者は候補予定者でいいと思います。会計責任者、会計責任の職務代行者は【7人の仲間】の誰かにお願いしたいところです。

ただ、このときはっきりしておきたいのが、名前を借りるだけなのか、実際に会計の実務をお願いするか、という点です。

後援会、政治団体は、毎年12月で会計年度を締め、その一年間の収支報告を翌年の3月末までに報告書として当該選挙管理委員会に提出しなければなりません。この実務を誰がするのか、はっきりさせておかないと、提出の間際でごたごたすることになりかねないので、しっかりと確認しあっておくべきでしょう。
また、この3人については住所、電話番号、生年月日、選任年月日が届け出のときに必要になります。

そして、もうひとつ、必要なのが会則です。

これもあくまで形式的なものです。ここであまりに窮屈なものを作ってしまうと、大変なことになります。

本来、こういった会則であれば、役員の選任・解任方法、役員会・総会の開催方法等、しっかりと記す必要がありますが、今はあくまで活動するための形式的な後援会です。

インターネットで「後援会 規約」を検索すると参考になるものが見つかると思います。

以上が決まれば、市(市議会議員の後援会、政治団体は市の管轄です。県会議員なら県です)の選挙管理委員会に赴き、「政治団体、後援会を設立したい」と言えば、「政治団体設立届」をもらえます。あとはこれに記入し、代表者の印を捺し、規約を添えて提出するだけです。

届け出用紙にある「団体の種別」は「その他の政治団体」、政令指定都市以外の市議会議員の場合、「主たる活動区域」は立候補予定の市、「税制上の優遇措置の有無」はなし、ですが、一応、選挙管理委員会の窓口で確認してください。

なお、ここまでの作業のなかで、一度は【7人の仲間】、全員が集まる機会があったほうがいいと思います。

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できるなら、こんな7人の仲間に

「よし、わかった。全力で応援しよう」と言ってくれているひとです。まだ、スタートしたばかりの活動です。あまり贅沢は言えません。

しかし、可能ならば、この7人はこんなひとを選んで欲しいというのがあります。

もし、この7人が小学校、中学校、高校とずっと同じ学校に通った仲間であれば、気心もしれていて、やりやすいかもしれません。しかし、経歴が似通っているということは、それぞれの知りあいも似通っているということではないでしょうか?

そうなると、支援、応援の輪がなかなか大きく広がりません。

これまで培ってきた人脈のなかでそれぞれ違うグループのひとを集れることができれば、そのひとの人脈を広げることで輪が急速に大きくなりやすいと思います。

最初に顔あわせしたときは、多少、ぎくしゃくするかもしれません。しかし、この7人には【ひとりの人物を当選させる】という共通の目標があるのです。必ず、ひとつの方向へと歩み始めるはずです。そもそも、この7人の心をひとつにすることこそ、候補者本人の力量です。

そして、もう一点。

このなかでひとりは、選挙期間中、選挙事務所に張り付いて欲しいところです。

選挙が始まれば、候補者本人は一秒の時間を惜しんで支援を訴えて走り回ることになります。その間、選挙事務所をしっかりと守るひとが必要なのです。

選挙のときには、さまざまな情報が行き交います。その情報の交通整理をする役がいないと混乱しかねません。「これは候補者に確認するべきだ」「これは早急にスタッフで処理しなければ」と判断できるひとであれば、最高です。

サラリーマンが丸々一週間、有給をとるのは難しいでしょう。自営で多少は無理できるひとがいれば、言うことなしです。

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2006年5月10日 (水)

七人の侍ならぬ七人の仲間

そろそろ、具体的な必勝法を書き始めないと、タイトルに偽りありになりそうです。

必勝への第一歩、それは【7人の仲間】を集めることです。

「わかった。あなたの志に賛同する。あなたをバックアップしよう」と本気で応援してくれるひと、選挙活動を手伝ってくれる仲間を作ることです。

絶対に7人である必要はありません。5人でもいいかもしれません。もちろん、10人でもいいです。

しかし、こういう仲間を集められないようであれば、立候補するかどうか、考え直したほうがいいかもしれません。

公職選挙法では、街宣車の運転手、車上運動員(いわゆるウグイス嬢)、事務員、労務者(選挙運動に直接、関わらない作業をするひと)を雇うことができると書かれています。

ということは、お金さえ払えば、7人の仲間がいなくても選挙の形はできます。

現在、民主党で活躍している某衆議院議員の最初の選挙のときは、妹さんとふたりでのスタートだったそうです、選挙中、ひとがいないため選挙事務所は留守になり、携帯電話を持ち込んだ街宣車が事務所のようにだったと笑っていました。

しかし、これは93年の新党ブームのときの話です。
急な選挙となり、仲間、スタッフが集まらなかっただけです。

しかし、市議会議員選挙でこのような選挙をしていては、当選は難しいでしょう。

え? 2000票さえ積み上げればいいじゃないの? そのくらい、俺(わたし)ひとりで出来るよ。
そんな声が聞こえてきそうです。

そう思うひとにわたしから質問です。

7人の仲間を集めることができないひとが、2000人から票をもらうことが可能でしょうか?

さすがに、選挙活動を手伝うことに比べれば、ハードルは低いでしょうが、わざわざ投票所に足を運び、投票するには、それなりの動機づけが必要です。

仲間を口説き選挙に巻き込む力がないひとが、投票してもらうよう、2000人を口説けるでしょうか?

まずは、自分のことように選挙を応援してくれる仲間を集める、これが当選への第一歩だとわたしは考えています。

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もしも小泉総理が……

小泉総理がもしも市議会議員選挙に立候補したら?
最近、話題のニュー・フェイス、杉○タイゾー議員がもしも市議会議員選挙に立候補したら?

数万票を獲得してトップ当選?

わたしは、ともに苦戦すると予想します。

知名度や人気だけでは勝てないのが市議会議員選挙です。

(政令指定都市以外の)市議会議員選挙は大選挙区制度です。ひとつの市がひとつの選挙区となり、数十人が当選する選挙、それが市議会議員選挙です。

各候補者、特に現職議員たちは確実に自分の票を固めています。それぞれの現職議員たちが固めた票を併せると、ざっと全有権者の半数近くになることでしょう。これらの票はなかなか、他の候補へ浮気しません。「いや、今回は小泉さんに入れたいと思ってるんです」と支持者が言おうものなら、候補者は「小泉さんは黙ってても勝てます。うちは小泉さんのお陰で苦しい選挙です。今回もお願いしますよ」と切り返すことでしょう。

ひとつの選挙区からひとりを選ぶ小選挙区とは違い、大選挙区では複数が当選します。有権者も複数、投票したいと思う候補者がいたりします。地域で商売をしている人ならば、何人もの市議会議員と面識があります。そうなると、最後は直接、お願いした者のほうが有利です。それが日本的な風土です。

結果、小泉候補なり、タイゾー候補は、残り半分の有権者から票をかき集めることになります。残りのひとはなかなか市議会議員選挙には足を運ばないひとたちです。ということで、大勝利の可能性は低く、苦戦する公算が高くなるのです。


若さを武器にふわっとした選挙をすれば、苦戦は必至です。
選挙中、街宣車で「若さでこの市を変えます」と訴えるだけでは、市議会議員選挙は勝てません。

まずは、しっかりと票を積み重ねていく。支援の輪を広げていく。そのひとつの手段が街頭演説であり、支援者訪問なのです。

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簡単そうで難しい市議会議員選挙

衆議院議員総選挙の多くの比例区では8万から10万票で当落が決します。市議会議員は2000票前後。数百票で当選する小さな市もあります。

また、市議会議員、県会議員を経て、国政の場に出ていく政治家も数多くいます。

ということは、市議会議員選挙で当選することは簡単なのでしょうか?

否。
わたしは、ともに違う難しさがあると思っています。

ひとりの候補者が10万人、ひとりひとりに直接、政策を訴え、ひととなりを理解してもらうのは物理的に不可能です。
そのため、国政選挙では組織の力がものを言います。
また、国政選挙となれば、マスコミも日々、取り上げます。新聞の地方面には各候補者のアンケート、インタビューや選挙活動の様子が掲載されます。また、テレビでは各党の論客を集めてのテレビ討論や各党党首の動向が映し出されます。
有権者は、候補者本人のことはわからなくても、どの政党の候補者か、ということで選択することが可能なのです。

わたしは、過去に二度、選挙期間もふくめ、一ヶ月で衆議院議員選挙で勝利したことがあります。勝因は風です。

93年の新党ブーム、05年の小泉フィーバー、過熱ともいうべきマスコミの報道、候補者名よりも政党名が有権者を動かした選挙でした。

しかし、市議会議員選挙では、まず、風は吹きません。
(議員の多数に問題があり、議会が解散、出直し選挙となれば、新人候補者には追い風になりますが)
マスコミでは、選挙が始まった程度の扱いです。新聞の地方面に候補者全員の顔写真、氏名、略歴が載るだけです。

組織がない候補者は一票、一票を積み上げていくしかないのです。

国政選挙は、組織という大まかな票を積み上げ、その一方で、浮動層へ投網を投げるような選挙です。
一方、市議会議員選挙は、一票、一票、一本釣りで釣っていく選挙なのです。

ということは、反対に言えば、目標の票数まできっちりと票を積み上げていくことさえできれば、市議会議員選挙では勝てるのです。


衆議院議員選挙では、どんなに頑張っても、相手候補に風が吹けば負けてしまうことがあります。

しかし、市議会議員選挙では、しっかりと準備し、活動していけばいくほど、確実に勝利へと近づいていけるのです。

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2006年5月 9日 (火)

一味違う投票率の読み方

【選挙の記録】には開票結果だけではなく、投票の状況も記されています。

選挙の投票は数十ヶ所の投票所で行われます。この各投票所の投票率まで【選挙の記録】には書いてあります。

さて、問題はこのデータをどう使うかです。

前回、さらっと触れましたが、【選挙の記録】には、市議会議員選挙だけではなく、衆議院議員選挙、参議院議員選挙での当該市の投開票のデータも収録しています。

各投票所での、衆議院議員選挙と市議会議員選挙の投票率を比べるとある程度、地域の色分けができるはずです。

ほとんどの地域で市議会議員選挙よりも衆議院議員選挙のほうが投票率が高くなっていると思います。しかし、そのなかでも差が大きい、小さいがあるはずです。

差が大きいのは新興住宅地やマンションが多い地域ではないでしょうか?

たとえば、転勤族のひとにとって、その市は一時期の住処でしかないためになかなか愛着を持てないのではないでしょうか? また、その地域に個人のネットワークがないため、誰に入れていいかという情報がなく、選挙に行くに行けないのだと思います。

市議会議員選挙には行かないが、衆議院議員選挙に行っている地域というのは、新人候補者にとっては票田に見えるかもしれません。しかし、その地域で街頭演説をしただけでは、票に繋がらないでしょう。後援会パンフレットを配っただけでは、票に繋がらないでしょう。もともと、市政に興味がないひとです。もし、その地域の票の獲得に乗りだすなら、それなりの覚悟が必要です。

市議会議員と衆議院議員選挙は違います。票の獲り方も違っているのです。

そのあたり、次回から書いていこうかと思います。
(せっかく手に入れた【選挙の記録】にはまだ、見ていただきたいページがあります。それはまた別の機会に)

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まずはターゲット設定

立候補してみようかな、と思ったら、まず、手に入れて欲しいのが、市町村の選挙管理委員会が発行している【選挙の記録】です(選挙のあゆみとか、名称は各市町村で異なるかもしれません)。選挙管理委員会に充分な在庫があればもらえることもあります。また、多くの市町村立の図書館には置いてあります。

数ミリのこの冊子一冊には、過去数年の国政選挙、地方選挙のデータが記されています。

一番に見ていただきたいのが、過去の選挙の開票結果です。そこから、当選に必要な票数がわかります。少なくとも前回の最下位当選の候補者(議員)よりも多く得票しなければなりません。ただし、その票数をそのまま目標にしては当選は難しいでしょう。

多くの場合、再選を目指す議員は、前回よりも多くの票を獲得しようとします。現職議員にとって、選挙は当落だけはなく過去四年間の議員としての成績表の意味もあります。しっかりと活動していれば、票は増えるはずですし、いい加減な活動をしていれば、票は減ってしまいます。また、前回、下位でからくも当選した議員は危機感を持っていますから、票を増やしてくるでしょう。

また、近年、各議会では、行政の財政赤字を鑑み、定数(当選する議員の数)を減らす方向になっています。定数が減れば、当然、選挙は激戦となり、当選ラインはあがります。議会事務局に問い合わせれば、定数削減条例の動きがあるかどうかわかると思いますし、すれでに可決していれば、選挙管理委員会も把握しているはずです。

厄介なのが、平成の大合併です。市町村合併があった地域では、過去のデータがほぼ役に立ちません。人口、地域性、定数が近い他の市町村のデータを参考にするのもひとつかもしれません。

いずれにせよ、目標は、当選ギリギリではなく、真ん中あたりをターゲットにするのがいいのではないでしょうか。新人がいきなりトップ当選を目指しても、無理な目標であれば空回りしてしまうこともあります。その目標数字が表に出れば、「生意気なヤツ」と反感を買うこともあります。かといってギリギリのところの設定では、目標を達成しても当選に届かないこともありえます。ちょっと無理かな、と思えるくらいの目標ga
緊張感を持続させるのではないでしょうか?

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当選するひと、落選するひと

無敗の選挙の達人などと、わたしは自分を誇張しません。
何度かは苦杯をなめました。落選決定の瞬間、落胆する候補者をこの目で何人か、見てきました。そこから、当落をわけるのは、これかなあというのがおぼろげにわかってきました。

結論は……え?そんなこと?と言われそうですが……
ズバリ、【やる気がある、ない】です。
やる気!元気!い○き!じゃないですが、どうしても精神論になってしまうのです。

立候補するのですから、それは、誰でも【やる気】はあることでしょう。しかし、ギリギリのところで、その【やる気】がどれだけあるかで勝負がわかれるとわたしは考えています。

選挙となれば、多くの人に無理をお願いし、巻き込んでいくことになります。投票をお願いするだけではありません。選挙の手伝い(ポスター貼り、電話かけ、友人・知人の紹介……etc.)をお願いするとき、本人から【やる気】オーラが出ていないと、なかなかひとは動いてくれません。
また、紹介された先を訪問したとき、先方が冷たい反応(ときには水をかけられたりすることも)だと、次の訪問先へ向かう足は、どうしても重くなるものです。家に帰ってふて寝したくもなることもあるでしょう。それでも、次のお宅のインターホンを鳴らすのは、やはり【やる気】だと思います。
さらに言えば、選挙戦となれば、体力勝負です。朝、五時くらいには布団からはいずりでて、朝の駅頭演説に向かわなければなりません。早起きしたからといって、夜、早く寝ることはなかなか許されません。夜にしか会えない支持者もいるでしょう。スタッフとの打合わせも必要です。その上、寝ようとしても不安で寝つけない夜もあることでしょう。【やる気】のエネルギーがなければ、挫折してしまいます。

それでは、その【やる気】の源泉は何なんでしょうか?

それは当選の向こうに待っているもの、当選の先に見つめているものだと思います。
ただ、漠然と「議員になりたい」「選挙に勝ちたい」ではなく、当選後、議員になったときになにをするか、なにをしたいのか、それが明確にあるひとは、あとは邁進していくだけです。それが【やる気】として、多くのひとを動かす、そして、当落をわける、それがわたしなりの答えです。

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2006年5月 8日 (月)

実際に議会へ行こう

国会ならば、ときおりNHKで中継されています。
また、衆参両院のホームページに行けば、ストリーミング中継を見ることができます。
ダイジェストであれば、ニュースでも流れます。

ということで、ほんどのひとが少しは国会を見たことがあるはずです。

それでは、市議会を見たことはあるでしょうか?
市議会なんていつ、どこでやっているの?と思う人が多いのではないでしょうか? そもそも、市議会なんて傍聴できるの?と思う人もいらっしゃることでしょう。

市議会は傍聴できます。
ほとんどの市町村では、一枚の申請書を書くだけで傍聴できます。

ただし、市議会は一年中やっているというわけではありません。基本的には3月、6月、9月、12月に10日から2週間程度の日程で開催されます。
市役所のなかにある議会事務局に問い合わせれば、詳しい日程を知ることができるはずです。

6月まで待てない。議会でどんな議論がされているのか、今すぐ知りたい方は、議事録を読むのもひとつの手です。市立の図書館や議会事務局に問い合わせるか、あるいは議会事務局のホームページにアクセスすれば、議事録が閲覧できます。

議会を傍聴、議事録を閲覧して、唖然とするひとがいることでしょう。
「えええ? 議会って偉そうにしてるけど、この程度の議論しかしてないの?」

確かに立派な議員さんも数多くいます。
しかし、同時に、こんな話しあいにわたしたちの税金を使うな、と叫びたくなる議員もちらほらいるのも事実です。また、四年の任期中、一度も議会で発言しない議員も存在していたりするのです。

地方行政は、いわば大統領制です。
議会、議員は行政をチェックするのが、最大の仕事です。
議会で発言しなくても、日々、市民と役所の職員のパイプ役になり東奔西走している議員もいるかもしれません。しかし、そういった活動の先で、正式に行政サイドから議会で言質をとる、というのも、議員の重要な仕事だとわたしは思っています。

こんな議員たちに任せてはおけない、自分で立候補すると思ったあなた、どうかはやまらないでください。
議会活動は苦手でも、選挙は得意中の得意な議員はごまんといます。そんな現職議員に立ち向かうには、それなりの準備が必要です。

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議会へ行こう

統一地方選挙の投票日まで残すところ11ヶ月。
今からでも充分に間に合う(かもしれない)選挙術を。

このブログの基本コンセプトは市議会議員選挙(政令指定都市はのぞく)への道です。

国会議員、都道府県議会議員、政令都市の市議会議員になるには、政党の推薦、公認がなければまず無理です。推薦、公認を得られれば、当然、政党からの指導等があるでしょうから、こんなところを見る必要はありません。

町会議員、村会議員の選挙では、その地域性により、地縁、血縁がないとどうにもならないことが多いようです。

よって、ここでは今からでも当選が望める(かもしれない)一般市の市議会選挙を想定して書いていくつもりです。

すでに立候補の志を胸に持つあなた、ここをたまたま見て興味を持ち、できるかな?と思ったあなた、よろしければしばらくの間、お付き合いください。

巷にあふれる選挙本とはひと味もふた味も違う選挙術をご紹介させていただきます。

かくなるわたしも、選挙のたびに何冊ものノウハウ本を読みましたが、なかなか痒いところに手に届くものはなかったというのが偽りなき感想です。

15年間、選挙の現場の最前線で身につけたノウハウ、さあ、受け取ってください。

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