【大紀元日本6月13日】法輪功情報センターはこのほど、二ヶ月後に迫った北京五輪と、中国当局による法輪功への迫害について知らなければならない真相を10項目にわたってあげた。
(1)中国オリンピック委員会のトップは、拷問の罪に問われたことがある
北京オリンピック委員会主任・劉淇は、1999年から2002年の間に北京市長を務め、当時始まった法輪功学習者への迫害に加担している。「正義及び責任を追及するセンター(Center for Justice and Accountability)」からの情報によると、劉淇は法輪功の壊滅政策を推し進め、公に熱狂的な発言をした。この政策は多くの人権弁護士にジェノサイドと呼ばれた。彼の監督の下で、北京は、合法的に中国政府に陳情書簡を提出したり、あるいは、平和的に天安門広場で旗を揚げたりする法輪功学習者を逮捕する中心地となった。非常に多くの法輪功学習者が中国の首都で拷問、そして殺害された。2004年、米国地方裁判所は、劉淇が国際法を含めて、中国によって批准された国際条約、中国の憲法及び法律に違反しており、従って彼を反人道の罪で有罪と裁定している。
(2)オリンピック準備として出された命令−「法輪功を攻撃せよ」
人権団体「アムネスティー・インターナショナル」の情報によると、中国公安局の周永康は、第17回共産党大会(2007年10月)と北京オリンピック開催に向けて、文書を発行した。
「我々は、国内、海外にある敵意ある勢力、たとえば少数民族分裂派…そして、法輪功のような異端の団体を強く攻撃しなければならない」
(3)法輪功学習者は、かつてない程のスピードで殺されている
「法輪大法インフォメーション・センター」が今年に入って最初の3ヶ月間の迫害事例報告をまとめた中で、わずか16日間に6人が逮捕されて拘束中に亡くなり、その中には逮捕されて数時間以内に亡くなったケースもあるという。被害者の死体が火葬される前に、遺体を見ることのできた遺族らは、身体に拷問された痕があり、絞殺された痕や、電気ショックによる青あざなどがあったと証言している。
(4)中国全土に広がる指令「法輪功学習者を逮捕せよ」
中国公安は、今年に入ってから、大規模な法輪功学習者に対する取り締まりを行っている。当局は、オリンピック前に法輪功を「粉々にする」ために、全力を尽くしている。
今年1月より、「法輪大法インフォメーション・センター」には、中国国内で多くの法輪功学習者が逮捕されたという情報が寄せられている。それによると、少なくとも29の省で、2,000人に上る学習者が逮捕されたという。
(5)法輪功学習者は、北京オリンピックから公的に排除されている
2007年、共産党は、国内、海外を問わず、法輪功を愛好する者は、選手、コーチ、ジャーナリスト、観客に関わらず、北京オリンピックに参加してはならないと発表した。これは、「人種、宗教、政策、性別に基づく国、或は個人へのあらゆる差別の形式、或は他のそのようなことは、オリンピック運動の趣旨に合わない」とする国際オリンピック憲章に違反している。IOC(国際オリンピック委員会)は、オリンピックは中国の指導者に、その国の甚だしい人権記録を改善させるであろうと表明したが、その期待は裏切られたことになる。
(6)法輪功は、オリンピックに対して賛成でも反対でもない
法輪功は、スピリチュアル・グループであり、オリンピックに対する特別な立場を表明していない。
しかし、法輪功側によると、個人的に、法輪功を信じる人が、オリンピックにボイコットしようがしまいが、個人の自由であるという。そのような個人の自由なスタンスが、法輪功全てを代表しているかのように宣伝される時があると、法輪功側は主張している。
法輪大法インフォメーション・センターによると、そのような誤った宣伝が愛国心の強い中国人を刺激し、法輪功学習者に対する虐待がより激しくなることが懸念されるという。実際、多くの証言から、中国政府は「オリンピックのため」と称して、法輪功への迫害をより強めている。
(7)オリンピック開催場所「一掃」には、法輪功学習者も多く含まれている
2007年12月から2008年3月の間に、北京市では156人の法輪功学習者が、「オリンピック開催地」建設のためと称して逮捕された。逮捕は、地元の公安警察が法輪功を信じている人の家を一軒一軒訪れ、法輪功に関する資料を見つけると、ただちに収容所に監禁するという形で行われる。時には、法輪功学習者の家族や同僚も拘束されることがあったという。
系統的な逮捕を行うため、当局は地元の法輪功学習者のリストを持っている。元公安局員で、オーストラリアに亡命したHao Fengjunによると、彼が住んでいた天津市だけでも30,000人の法輪功学習者の名前を連ねた名簿があったという。
(8)外国人記者に対しての自由はある程度許されても、法輪功だけはタブー
中国政府は、外国人記者に対して一時的な報道の自由を与えると発表した。2008年10月を期限とするその内容は、移動や取材の制限を緩和するというものだった。しかし、ジャーナリスト保護委員会(Committee to Protect Journalists)からの情報 によると、その後も外国人記者に対する嫌がらせは続き、特にチベットや法輪功に関しては、タブーだという。
(9)何千人もの法輪功学習者は、監獄の中からオリンピックを見る
法輪功学習者に罰を与える最も便利な方法として、当局は裁判なしに彼らを「労働収容所」に送り込む。2007年に米国国務省が発表した数字によると、労働収容所に監禁されている25万人のうち、その半数は法輪功学習者であるという。
警察は、法輪功学習者らの家や職場で彼らを逮捕し、収容した後に労働キャンプへ送り込む。法輪功学習者たちには、裁判で自分の意見を述べることも、弁護士を雇うこともできない。
労働キャンプでは、殴打、睡眠の剥奪、電気ショックなどの拷問が日常的に行われ、信仰を放棄するよう強要される。
(10)ほとんどの中国人は、法輪功に対する虐待の事実を知らない
中国人にとって、彼らの情報源は当局がコントロールするメディアか、もしくは監視下にあるネットだけであり、法輪功に関して目にするのはそれらの悪口だけである。国内のジャーナリストは、法輪功に関する記事を報道することを禁じられている。
インターネットでは、「法輪功」という言葉が、最も多くフィルターにかけられてしまう。国内で「法輪功」という言葉を検索すると、政府が認定した法輪功に関するページに誘導するよう、しかけられている。中国国内からは、従って、法輪功学習者に対する数々の虐待のケースを掲載したウェブサイトにはアクセスできないのである。
その結果、中国に住んでいながら、多くの中国人は法輪功学習者たちが平和的な団体であることや、彼らが残虐に迫害されていることを全く知らないのである。
(08/06/13 23:24)
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