【大紀元日本8月6日】北京オリンピック開催が近づくにつれ、懸念されていた当局による人権侵害の悪化が報告されている。アムネスティー・インターナショナルによると、当局が「オリンピック開催に対する脅威」とみなす陳情者や、当局に異見を唱える人たち、法輪功学習者などが、次々と逮捕されている。当局の狙いは、北京を訪れる外国メディアと被害者らがコンタクトできないようにすることであるが、その対応策として、人権団体は2日、オリンピック会場近辺にあるいくつかの「強制労働収容所」を紹介した冊子を外国メディア向けに発表した。
法輪功迫害真相調査委員会(CIPFG)がこのほど発表した「オリンピック記者のための強制労働所ガイド(Olympic Reporter’s Guide to Labor Camps)」という冊子には、北京、青島、上海、天津、秦皇島、瀋陽など、オリンピック競技が行われる都市に位置する「労働収容所」が紹介されている。同冊子には、労働所周辺の地図、写真、収容人数などのほかに、外国人でも分かりやすいように、アクセス方法も詳しく説明されている。次のURLで入手できる。http://www.humanrightstorch.org/news/2008/07/06/reporters%E2%80%99-guide-to-china-olympics/
また、同冊子は、収容されていた人たちの証言も載せている。ある証言者によると、囚人たちは1日16−18時間、使い捨て箸の包装作業を行わなければならず、睡眠時間はとても少なかったという。作業場は、とても狭くて汚く、手を洗う水さえもらえない状況であるにも関わらず、包装のラベルには「衛生的」と印刷されていたという。
また、ある証言者は、1日に5,500個の石鹸を包装するノルマを達成できず、罰として身体を洗うことを禁じられたという。また、ある女性は、強い日差しの照りつける屋外で、15時間休まずにスクワットをさせられたと供述している。彼女は、2001年2月から十万個のウサギのオモチャを作ることに従事し、ノルマを達成するために1日22時間働いたこともあった。
法輪大法インフォメーション・センターは、2007年12月から、8,000人以上の法輪学習者がオリンピックの名目で、逮捕されたと発表している。米国の「労改研究基金」の調査によると、中国には1,045ヶ所の労働収容所が存在するが、そこに収容されている人の大部分は、法輪功学習者だと言われている。
華々しく開かれるオリンピック会場の側で、動物以下の扱いを受けながら労働を強いられる人たち。北京オリンピックの裏側を報道したい外国メディアには、ぜひ注目してもらいたい一冊だ。
(翻訳・田中)
(08/08/06 00:11)
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