update:8.22
PANCRASE 2008 SHINING TOUR 8.27後楽園ホール大会
第二代ライト級王者決定戦 中止について

坂本靖常務取締役:今回の8月27日後楽園ホール大会で行なう予定でありました第二代ライト級王者決定戦中止に関して、お話をさせて頂きます。
まず調印式を行なった時に、KRAZY BEEを辞めたという事と、練習場所がないという話を小路(伸亮)選手から聞きました。その時に8月8日までは実家に帰って、基礎トレーニングやレスリングの練習をすると言っていたので、帰ってきてからの練習場所としてP'sLAB東京を候補に挙げました。大石(幸史)選手は主に横浜で練習をしているので P'sLAB東京では会わないだろうし、実際に大石選手に確認をした所「別にいいですよ」とOKももらったんです。P'sLAB東京メインインストラクターの梅木からも「パンクラスの為にも、いい試合になるんだったら場所くらい貸してもいいんじゃないですか」と。だから小路選手に「パートナーは連れてきてもらう形になるけど、場所は使って構わないよ」と伝えました。それで8日の遅くに電話がかかってきて「いつから練習したいとか、そういう電話なんだろうな」と思ったら、「色々考えたんですけど、今度の試合を辞退させて下さい」と言われたんです。
意味が分からなかったし、「分かりました、頑張ってね」という話ももちろん出来ないので、翌日9日の21時に会う約束をしたんですよ。でもその日になって小路選手から「残業が入ってしまったので行けません」と連絡があって、結局会えなかったんです。その日の電話でも同じ事の繰り返しにはなるんですけど、「パートナーもいないので練習も出来ないし、あとは個人的な理由で試合が厳しくなってきた。こういう状況のままだとパンクラスにも迷惑をかけてしまうので、きっぱり格闘技を引退しようと思います」と言われたんです。
でも弊社としては8月27日の大会を成立させたいので、考え直してほしいという話をしました。その時に「分かりました」とは言ってたんですが、そこで終わってしまったんです。恐らく練習もろくに出来ていないし、そういう状況でリングに上がって負けるのが嫌だったからだと思うんですよね。試合をする事がどうしても無理なら、「記者会見に出席して自分の口から説明してほしい」という話をしたら、「もう実家に帰ります」と。それでこの手紙が送られてきたんです。
勝利後のマイクで「タイトルマッチをやりたい」と言っておいて、しかも調印式にまで出た選手が大会直前に引退というのは、たとえ理由があるにせよあまりにも社会人として軽卒で一方的でわがままだなと思いました。私のほうで他のランカーやメインイベントに見合うカードを探していたんですが、タイトルマッチに備えて着々と練習している大石選手とやるとなると、かなりリスクが大きいという事で5選手くらいに断られてしまったんですよね。
それで大石選手とどうするか話をしました。かなり落胆していてさすがに気持ちも切れてしまって、「小路選手とやりたかったというわけではないが、小路選手以外の選手との試合は今は考えられない」という事で、最終的にメインイベントの中止という結論に至りました。

調印式後の欠場となった場合、大石選手の不戦勝という形にはならないのでしょうか?
坂本靖常務取締役:その部分に関しては、今後審判団と話し合っていこうと思っています。不戦勝となった所で、大石選手は喜ばないでしょうけど。一番の被害者ですよ、大石選手は。

小路選手にペナルティは発生しないんですか?
坂本靖常務取締役:もちろんするんですけど、引退という事で逃げてるわけじゃないですか。だからどうしようもないんですよね。

小路選手とこれまで接してきた限りでは、無責任な感じは受けなかった?
坂本靖常務取締役:本当に一本気の選手でしたね。筋の通ったしっかりしている選手だったので残念です。

タイトルマッチでのトラブルが続いてしまうと、パンクラスのタイトルが軽視させているという事に繋がってくると思うんですが。
坂本靖常務取締役:何らかな見直しをするかもしれないですが、今年はタイトルマッチを中心にまわしていこうと思っているので、それに変わりはないです。 10月の15周年記念興行でも、今回の川原(誠也)選手の内容がよければタイトルマッチで組もうと思っていますし、ライト級にはいい選手がたくさんいますから、またすぐにでも組めると思います。パンクラスのベルトはどの団体よりも一番かっこいいという自負もありますので、選手にはそのベルトを目指して頑張ってほしいです。今後選手により高みを持たせる為に、「パンクラスの組織としても、今以上にしっかりやっていきたい」と思っています。

大石選手の気持ち的にすぐには無理だと思いますが、次のライト級タイトルマッチは大石選手で組む予定ですか?
坂本靖常務取締役:もちろん可能性はあります。ただ、今本当に沈んでいて、次の話が出来る状況じゃないんですよ。たぶん何も考えたくないんだと思います。なので時間をかけてゆっくり話していきたいと考えています。