さいたま市岩槻区の岩槻脳神経外科病院(野内(やない)宏之院長)は22日、筋肉の動きを弱める筋弛緩剤「マスキュラックス」のアンプル(4ミリグラム入り)6本を院内で紛失したと発表した。紛失に気づいた20日に職員の聞き取りをしたが見つからず、21日に岩槻署と市保健所に連絡した。この薬は薬事法で毒薬に指定されている。
病院によると、管理責任者の薬剤課長が20日午前11時半ごろ、手術で使う分を取り出そうと鍵で保管金庫を開けた際に、台帳と数が合わないことに気づいた。14日には台帳との不整合はなかったという。
保管金庫は鍵がかかる窓の無い部屋に設置されていた。金庫の鍵は2本あり、1本は薬剤課長が携帯し、もう1本は看護師が常駐するナースステーションに置いており、鍵はなくなっていない。病院側は「管理体制に不備はなかったが、より適切な管理を実施したい」としている。【稲田佳代】
毎日新聞 2008年8月23日 地方版