反戦な家づくり

反戦な家作りを、エネルギー、心理、経済などなど様々な角度から考えます。平和ボケした頭脳に喝!

原油価格とグルジアの関係


市場最高値を更新しっぱなしだった原油価格が、このところはおとなしくなっていた。

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昨年の7月に147ドルの市場最高値をつけた後どんどん下がって、この8月には111ドルまで下がってきた。
ガソリンスタンドでは、ほとんど上がりっぱなしなので、こんなに下がっていることは、気が付かなかった人も多いかもしれない。
(まあ、111ドルでも高いんだけど)

原油バブルは近いうちに必ず崩壊する 
2008/08/19 日経BP

なんて言っている人もいるが、本当にそんなにアッサリしたもんだろうか?

なにせ、これで商売している人は、気が気じゃない。
なかでも、ニューヨークの原油先物価格をつり上げることで、価格支配力を独占しようとしたアメリカ石油資本と、これで目先の儲けはウハウハだった産油国は、がっかりである。
なかでも、国家財政破綻の危機から、一気に大国の風格を取り戻しつつあるロシアにとって、高〜い原油価格は国の命綱だ。

で、この原油価格がやっと下落してきた8月に、なにが起きたか。
そう、グルジアの戦争だ。

グルジアを通るパイプラインをめぐる、アメリカとロシアの争奪戦であるとの見方が多いが、もっと疑ってかかると、デキレースではないのか? という気もしてくる。

チャートを見て分かるとおり、8月18日(勃発から10日目)に底を打った原油価格は、再び上昇し始めた。

NY原油が大幅上昇、ロシア産の供給不安で 
2008年8月22日 読売新聞

グルジア情勢の混迷や、米国がポーランドへのミサイル防衛(MD)配備で同国と合意したことなど、ロシアを巡る国際的な緊張の高まりを背景に、ロシア産原油の供給不安から買いが広がった。


もっと詳細はグラフを見てみよう

genyuchart2.gif
こちらのページより  クリックで拡大)

7月の末に120ドル近くまで下がってから、7月30日に跳ね上がっている。
しかし、3日ほどでまた下がり始め、開戦前日8月7日に反発し、8日には大きく下げている。
そして、停戦交渉でゴタゴタしている間は上げたり下げたりして、どうやらアメリカもロシアが「居座り」をつづけて、グルジア戦争は当分続きそうだと見えてきた21日、ドカンと値を上げた。

つまり、やるぞやるぞ、という情報とともに値を上げて、いざ開戦してみると、比較的限定的な戦闘であることに(投資家は)がっかり。
その後も、ユーロのサルコジの邪魔が入り、なによりパイプラインが大炎上しないものだから思うように値は上がらず、混乱の長期化を見てやっと上昇気流、という具合だ。

どんな理由にせよ、犠牲になっているグルジアの人々はたまったもんじゃないが、もし、原油価格引き上げの為の猿芝居で殺されているとしたら・・・


参考までに
米国が育てたグルジア軍とロシアの闘い
2008年8月11日 WIRED NEWS

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