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五輪を見ながら考える、中国との付き合い方

2008年8月21日

「国の威信」をかけるどころか、北京オリンピックは中国の「後進性」をさらけだすだけの大イベントになってしまった。開会式では、9歳の少女が「歌唱祖国」という歌を愛らしさいっぱいに独唱したが、じつは彼女は「口パク」で、歌唱力のある別の少女が事前に吹き込んだものをスタジアムに流していた事実が発覚。陸上の110Mハードルでは、アテネのゴールドメダリスト、劉翔選手が足の故障で一次予選を途中棄権するや、ネット上に痛烈な劉翔批判が殺到した。

長年の中国通も怒りをあらわに

女子テニスの準決勝では審判の制止にもかかわらず観客が大声で応援。マナー知らずのお粗末な観客にむかって中国の李娜選手が試合後に「Shut up」と叫んだことから、ネット掲示板が炎上。激しい李娜バッシングが起こった。

そんなニュースを見ていたところに、上海在住の友人からメールが届いた。もう20年以上、中国でビジネスを続けてきた彼は、中国人気質を知悉しているうえに、温厚な人柄である。日本に対する中国人の無礼に対しても鷹揚に対処してきた。だが「今回ばかりは堪忍袋の緒が切れた」と書き送ってきた。

女子バドミントンの3位決定戦で日本の末綱・前田ペアが中国チームと対戦した夜、上海在住の多くの日本人がひいきにしている日本料理や「伊藤家」に立ち寄った時のことだ。準々決勝で世界ランキング第1位の中国人ペアを破って大金星をあげた末綱・前田ペアに対して、伊藤家の服務員(ウェイトレス)たちが悪口雑言の限りをつくしていたという。

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