 映画「靖国 YASUKUNI」の1シーン(クリックで拡大) |
上映をめぐって揺れているドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」の緊急試写会が18日午後から、東京都新宿区のトークライブハウス「ロフトプラスワン」で開かれることになった。
先月に国会議員対象試写会が行われ話題になったが、今度は複数の右翼団体幹部ら150人を集めて異例の試写会が行われる。
右翼団体の抗議や圧力で上映中止に追い込まれた−と伝えられる中、「一部団体による抗議活動はあったが、右翼全体が上映を潰したわけではない」として試写会の発起人には5つの民族派・右翼関係者が名を連ねる。
この作品は中国の李纓(リ・イン)監督が約10年間にわたり、軍服を着て参拝する人や追悼集会など終戦記念日の靖国神社の風景や、靖国刀を作り続ける刀匠を追ったドキュメンタリー映画。第32回香港国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞に選ばれている。
発起人のひとり、一水会の木村三浩代表は「われわれは濡れ衣というか、不当に責められ、マスコミもそれを煽っている。どれだけ反日の映画なのか、とりあえずは見てみましょうやということ」と説明。ロフトプラスワン席亭の平野悠氏も「ウチは言論の自由と闘ってきた場所。右翼が叩かれる中、街宣をかけるのではなく、重鎮が集まって映画を見ようということです」と説明する。
映画は当初、都内4館と大阪市内1館で、12日から公開される予定だったが、「銀座シネパトス」に右翼団体の街宣車が乗り付けるなど騒ぎが拡大して上映中止の輪が広がった。しかし、一連の報道を受けて新たに上映に名乗りをあげる劇場が増え、5月以降に全国20館以上で公開される予定。
ZAKZAK 2008/04/14