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2008年8月22日

 「なかなかやるわねー」と司会者にからかわれて日本の男子学生が照れて、会場は温かい笑いに包まれた

21回目を迎えたジャパンテント開会式。ブルガリアからの女子学生に歓迎の花束を渡した後、お礼のキスを受けたのだった。第1回ジャパンテントが始まったころに生まれた留学生たちの屈託のない姿である

客席からは赤ちゃんの声も聞こえた。舞台には合唱団の少年少女たちもいた。20年後にはこの子たちが世界にはばたいているかと思えば感慨深く、まさかここまで続くとは思わなかった国際交流の20年を思った

「小さな種がまかれ、大木になったわけではないが、美しい小さな花をたくさん咲かせた」とのあいさつもあった。この集いから生まれたコソボのネジール君医療援助のエピソードともつながり、留学生に理解しやすい20年の歴史だったろう

広い世界から350人が世代や国籍を超えて見知らぬ金沢でめぐり会う。それ自体がロマンだ。テーマは「ふるさと愛」。お国自慢をしあって、その小さな種が外交や人道問題に花開き、いつか祖国愛や人類愛の大木に育てば幸いである。


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