青森市のあおもり協立病院で今年7月、不整脈治療で入院している70代男性患者が麻酔薬のイソゾールを投与された後、意識不明になっている事故で、投与した看護師が麻酔薬であるとの認識を持たず、過剰投与していたことが20日までに分かった。病院側は医師が指示した通りの時間帯に投与せず、医師本人が立ち会えなかったと説明している。
病院側によると、投与するイソゾールの適量は個人によって異なり、同病院では通常20ミリリットルを用意し、各患者に適量を投与するが、全量投与することはないという。
今回は担当医師が、他の患者の検査を終え次第、男性の電気的除細動(電気ショック)治療を行うと関係病棟の看護部門に指示したが、正しく伝わらず、看護師が治療直前ではなく、午前中、医師の立ち会いなしに投与。しかも麻酔薬との認識がなく、20ミリリットルのほとんどを投与した。
病院側は「明らかな過剰投与。指示の伝達経路や看護教育プログラムに欠陥がなかったか、院内の事故調査委員会で調べている」と話している。