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医師不足:厚労省、時短医師雇用に補助 正規採用促進で離職防止

 厚生労働省は20日、残業などのない「短時間正規雇用」の医師を雇った医療機関に対し、それによってかかる経費の一部を公費で補助する新規の医師不足対策を09年度から始める方針を固めた。勤務時間が短い医師でも正規職員として採用する例を増やし、勤務医の離職を防いだり復職を促す狙いがある。

 短時間正規雇用は、フルタイムの正社員より労働時間が短い人を正社員として雇う制度。給与は働く時間に応じて少なくなるものの、常用雇用で、社会保険や育児・介護休業の適用、昇進などは正社員と同等だ。当直明けの通常勤務など勤務医は過酷な条件で働くケースが多く、それが医師不足の一因と指摘されているが、厚労省は「労働時間の短い正規職員」なら離職を踏みとどまる医師も一定数いると判断した。

 08年度の診療報酬改定で、短時間正規雇用計画を立てた医療機関に対し、入院基本料を加算する仕組みができた。ただ、保険適用のない正常分娩(ぶんべん)を多く手がける病院の場合、全額患者の自己負担となり、加算分の請求は困難なのが現状だ。そこでこうした医療機関に、短時間正規雇用に伴う経費を補助することにした。【吉田啓志】

毎日新聞 2008年8月21日 東京朝刊

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