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北京五輪野球:「日本との準決勝、WBCの再現はない」

 「WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の悪夢の再現はない」

 最も危惧(きぐ)していたシナリオだ。しかし恐れることはない。選手らの士気がピークに達しているからだ。

 北京五輪野球1次リーグを7戦全勝の1位で突破した韓国代表が、4位になった日本と、決勝進出を懸けて22日に宿命の対決を繰り広げる。2006年のWBCで韓国は、予選で2度日本に勝利したが、準決勝で敗れている。今回の北京五輪も、WBCと似た展開となっているため、憂慮の声が出ている。しかし、金卿文(キム・ギョンムン)監督および選手らはむしろ歓迎ムードだ。投手陣が健在で、16日の日本戦勝利で自信に満ちあふれている。柳賢振(リュ・ヒョンジン)は準決勝の相手が日本に決まると、「選手らは米国よりも日本のほうが楽な相手と見ている。パワーのある米国の打者よりも日本の打者のほうがくみしやすい」と自信たっぷりだ。

 先発投手は、試合1時間前のオーダー交換まで分からない。ただ両チームとも左腕投手の登板が予想される。韓国は特に問題がない限り、「日本キラー」金広鉉(キム・グァンヒョン)を先発させる予定だ。金は韓国投手陣の中で唯一、日本戦に強い。

 金は昨年11月、東京ドームで行われたコナミカップで中日を相手に、6回3分の2を3安打3四球1失点で勝利投手となった。また16日の日本戦でも、金の150キロ台のストレートとスライダー、大きく落ちるカーブに日本の打者らは、打撃ポイントを合わせるのに苦労していた。精密さで定評のある日本のスコアラーも、金の投球フォームがきれいなため、クセを探し切れないでいる。

 金は日本戦、5回3分の2を3安打1四球1失点と好投した。また三振を七つ奪うほど球威があった。金は「日本の打者と相対したが、大したことないように思えた。抑える自信はある」と話した。

 一方、日本の先発として有力視されている杉内俊哉は、韓国の打者に強さを見せていない。WBCでの韓国戦に登板しているが、1回3分の1を投げ1安打2四球2失点で敗戦投手となった。16日に先発した和田よりも攻略しやすいものと思われる。ただし、今季公式戦では、7完投を含む9勝5敗、防御率2.60と好成績を収めている。また今大会、日本投手陣の中で最も調子が良い。15日のオランダ戦では、7回を4安打無失点と好投している。

 それ以外の先発では、韓国戦で好投した和田、もしくは星野監督の公言通りならば、今大会最大のカギを握る準決勝にエース・ダルビッシュが登板する可能性もある。

 現地で中継を担当しているKBS放送のイ・ヨンチョル解説委員は「星野監督のスタイルから、杉内ではなく和田が再び登板する可能性もあり得る。現在韓国選手らの意欲が非常に高いため、日本戦ではきっと良い結果が得られるはず」と予想した。

北京=シン・チャンボム記者

【ニュース特集】2008北京オリンピック

スポーツ朝鮮/朝鮮日報日本語版
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