異状死の届け出見直しに期待感―平岩弁護人
福島県立大野病院事件の公判で、被告側の弁護を担当した平岩敬一弁護人は8月20日の記者会見で、医師法21条が規定している医療現場での異状死の届け出について、「届け出るとすぐ警察と医師といった(対立)関係になる。どう考えてもおかしい」と述べ、今回の判決をきっかけに、仕組みの見直しが進むことに期待感を示した。
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平岩氏は、医師法21条が規定する異状死の範囲があいまいなため、本来は届け出る必要がない診療関連死まで届け出ざるを得なくなるなど、医療現場に混乱が生じてきたと指摘。
今回の事件でも、専門的な中立機関が正当だったか過失があったのかを検討していれば、起訴はなかったとの見方を示した。
また、判決で、今回のケースが異状死に該当しないとの判断が下された点については、「届け出なくてもいいものがあることが明らかになった」と評価した。
平岩氏は、加藤克彦医師が逮捕・起訴されたことで、「産科、外科、救急に大きな影響を与えた」との認識を示した。その上で、判決をきっかけに悪影響が少しでも払しょくされれば、「(加藤医師が)2年6か月間、苦しい思いをしたことが無駄ではなかった」と述べた。
更新:2008/08/21 09:30 キャリアブレイン
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