「医師と患者連携を」 地裁判決後福島でシンポ
名古屋市の産婦人科医野村麻実さんはお産を扱う施設が福島県内で減少するなど、事件が地域医療の崩壊を加速させたと指摘。「失った物を戻すのは難しいが、住民は残った医療をどうやって守るか考えてほしい」と呼び掛けた。 医師の資格を持つ東京の加治一毅弁護士は「ここ数年、医療事件では無罪判決の確率が高まっている。医師が安心して働くため、刑事司法介入の線引きをはっきりさせるべきだ」と述べた。 医療事故で起訴猶予処分を受けた経験のある和歌山県立医大の岸和史准教授は「医療者も患者も病気、苦痛からの解放という同じ目標に向かい、手を携えるべきだ」と強調した。 今回の無罪判決には「逮捕は不当だった」「刑事罰ではシステムエラーを改善できない」などと捜査側へ批判も。会場から「検察は控訴すべきでない」と発言が出ると、拍手がわき起こった。
2008年08月21日木曜日
|