[航空機事故]マドリードの空港で離陸失敗、炎上　百人死亡

　【パリ福井聡】スペインの首都マドリードにあるバラハス国際空港で２０日午後２時４５分（日本時間同９時４５分）ごろ、同国のスパンエア航空５０２２便（乗員乗客１７３人、ＭＤ８２型）が離陸に失敗し、空港近くで炎上した。スペイン政府は、少なくとも１００人の死亡を確認。一方ＡＰ通信によると、生存者は２６人しか確認されていないという。

　現地の日本大使館によると、日本人が乗っていたとの情報はないが、確認作業を続けている。

　事故機は激しく煙を上げて炎上。空港当局は、ヘリコプターや消防車を出動させ、消火と救助活動に当たっている。

　地元ラジオは、離陸直後に何らかのトラブルがあり緊急着陸を試みたと報じた。離陸滑走中に、２基のエンジンのうち左側のエンジンから出火したとの報道もある。

　事故機は、マドリードから大西洋にあるリゾート地の同国領カナリア諸島へ向かう国内便で、ほぼ満席だった。乗客の多くはバカンス客だったとみられる。

　バラハス空港はマドリード中心部から約１３キロにある、スペイン最大の国際空港。スパンエアは１９８８年創業の同国第２の民間航空会社で、国内便と欧州域内便を中心に運航。全日空などと同じ航空会社連合「スターアライアンス」に加盟している。