医療現場復帰に意欲−加藤医師が会見
福島県立大野病院で死亡した女性の帝王切開手術を執刀し、8月20日に福島地裁から無罪判決を受けた加藤克彦医師は同日、福島市内で記者会見し、「患者さんのためにできることを精いっぱいやりたい」と、医療現場への復帰を目指す考えを明らかにした。また、逮捕された2006年2月からの2年6か月間を、「何もできない悶々(もんもん)とした日々だった」と振り返り、「他の先生には、同じ経験をしてほしくない」と強調した。
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「大野病院事件」をめぐる動き 会見の冒頭で加藤医師は、「信頼していただいていた患者さんが亡くなるという最悪の結果になり、本当に申し訳ありません。ご家族につらい思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした」と謝罪した。
その上で、「地域医療の現場で患者さんのためにできることを、わたしなりに精いっぱいやっていきたい」と、現場復帰に意欲を示した。ただ、復帰のめどについては「全くの白紙」とした。
「復帰に際して恐怖心が伴わないか」との質問が飛ぶと、「医師として今までやってきたわけで、元に戻るという印象しかない。(逮捕からの)2年6か月間は仕事をしていない。その意味で不安はあるが、医師の仕事が好きだし、やっていきたい」と、時折言葉を詰まらせながら話した。
その上で、逮捕後について、「弁護士の先生には普通の生活をして構わないと言われたが、何もできない悶々とした日々だった」と明かした。
加藤医師はまた、公判中、意見陳述で聞いた遺族の言葉について、「グサッときた。生涯忘れられないインパクトがあった」と語った。
更新:2008/08/20 21:15 キャリアブレイン
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