明白なミスがないまま医師が逮捕された今回の事件。これをきっかけに、警察ではなく専門家が医療事故の調査を行う医療版の事故調査委員会設置の動きが加速しそうです。
「調査するのが警察であるということが問題なんだろうと思います。これはやはり専門家が第三者機関をつくり、そこできちんと調査をすると」(日本産科婦人科学会・岡井崇常務理事)
医療事故の原因究明を専門家が行う「医療版の事故調査委員会」は、大野病院事件をきっかけに設置の議論が動き始めました。
しかし、一部の医師が、調査結果が刑事手続きに利用されると反発したため、警察への届け出の範囲をめぐって議論は紛糾。前の国会に医療事故調の設置法案が提出できませんでした。
「患者さん側の立場、そしてお医者さん側の立場が完全に一致しているわけではありません。ですからその両方をよく聞いて(法案を)まとめていきたいというふうに思います」(舛添要一厚労相)
舛添大臣は臨時国会に法案を提出する考えを改めて表明、今回の無罪判決は、「医療事故調」設置の動きに追い風となりそうです。(20日18:01)