最終更新: 2008/08/20 13:49

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猛暑で水温が急上昇 長崎・諫早湾では海岸に大量の魚の死がい

猛暑で水温が急上昇しており、各地の水辺で異変が起きている。長崎・諫早湾では大量の魚の死骸(しがい)が海岸を埋め尽くしている。
多くは稚魚で、関係者はこの先の漁にも大打撃を与えると頭を抱えている。
東京・台場では、15日午後3時20分、温度計が37.5度を示すなど、残暑どころか、灼熱のお盆休みとなった。
お台場にはたくさんの行楽客が訪れ、海辺では、少しでも冷たさを求めて、ひざまで海水に漬かって水遊びをしていた。
しかし、水遊びをしている人は「冷たくない、全然」、「ぬるくなってます、ここらへんが」などと話した。
そこで、水の温度を測ってみると、温度計は31度を示していた。
梅雨明け以降、日本近海の水温は、日に日に上昇している。
2007年と比べてみると、30度以上のエリアが増えているのがわかった。
日本気象協会の柳瀬 真気象予報士は「ここ100年で、日本近海でだいたい0.7〜1.7度海面水温が上がっているといわれております。現在は、平年と比べて東日本と西日本近海で1〜2度高い状態となっています」と話した。
その影響か、長崎・諫早湾では目を疑う光景が広がっていた。
海岸では、多くの魚の死骸が見ることができ、辺りは魚の腐敗臭が漂っていた。
地元漁業関係者は「(死骸は)1万、2万じゃないだろう...」、「これがカレイの子どもですね。これがハゼにキス、これがシタビラメですね」などと話した。
海岸を埋め尽くす大量の魚の死骸の多くは稚魚で、関係者は、この先の漁にも大打撃を与えると、頭を抱えている。
地元の漁業関係者は「初めてですね。これだけ(死骸が)大量なのは...」と話した。
また、海水温の上昇と、7月に発生した「赤潮」との因果関係を指摘する声もある。
そんな中、大阪城の堀で、「赤潮」と見まごうような光景が広がっていた。
真っ赤に見える水面は、実は小さな浮き草が集まったもの。
「オオアカウキクサ」と呼ばれるものの一種で、人工的に作られた雑種。
それが堀に入り、大繁殖した。
このオオアカウキクサをめぐっては、2003年にも静岡・掛川市で大繁殖しており、魚が酸欠で死んでしまうこともあるという。
この浮き草は通常、冬には枯れてしまうということだが、ここにも温暖化の影響がささやかれているという。
大阪市立自然史博物館の志賀 隆さんは「2006年ぐらいから確認されていますから、大阪とかですね、近畿、西日本になってくると、あったかいですから、冬を越してしまう株も何株かあるんでしょう。それが次の年に、また広がる」と話した。

(08/15 19:19 テレビ長崎)


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