「この調味料に超魅了」
カレールウの使用量を減らし、その分、どんな味付けをすればよりおいしく感じられるのか調べました。
ここで、「東京カリー番長」というカレー愛好家のグループにヒントをいただきました。調理主任の方は今まで600種類ものカレーを作ってきて、経験的に4つのものを加えるとよりおいしくなることに気づいたといいます。その4つとは、ニンニク、バター、トウガラシ、そして砂糖です。
砂糖がカレーをおいしくする理由
味やコクの研究者によると、「甘さはおいしさの根源である」「甘さは最初に感じる。その後、旨味や苦み、さらに遅れて辛さを感じる。こうしておいしさがステップアップする」といいます。
4つのものを加えたカレーは、砂糖の甘味、バターの油、トウガラシの辛さ、ニンニクの香り。そしてカレーソースに含まれている旨味が際だっています。
これを口に入れると、ニンニクは香りや風味として嗅覚に働きますが、初期の段階で砂糖の甘味を感じます。甘味は「重要な栄養源」なので、「食べる価値のあるおいしい食べ物」と脳で判断されます。その状態で旨味や油、辛さを感じると、時間的な拡がりが生まれ、おいしさがステップアップする……と考えられます。
※味覚のメカニズムはまだ解明されていないことが多いのですが、今回は協力していただいた研究者の話をもとに構成しました。
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