長崎放送局

2008年8月19日 23時24分更新

“諫早・大村バス路線”子会社に


県営バスの経営再建について話し合う委員会が長崎市で開かれ、赤字がひどい諫早市と大村市の路線を新たに作る子会社に委託して経営の建て直しを図ることを決めました。

 県が長崎、諫早・大村、雲仙で運営する「県営バス」は、利用客の減少から路線バス部門では、昨年度およそ1億5700万円の赤字になっています。
 19日は県営バスの経営再建について話し合う委員会が長崎市で開かれ、県は諫早市と大村市の路線で毎年およそ5億円の赤字が出ていることから、この地区の経営を新たに作る子会社に委託して経営を立て直す案を示し、了承されました。
 それによりますと、子会社は、来年度から経営を始め、職員の給料をおよそ20%カットするほか、利用者が少ない路線には小型バスを導入するなどして10年間で経営の効率化を図ることにしています。
 しかし、委員からは、「現在の路線を見直してもっと効率的な運行をするべきだ」とか、「改革に10年もかかるのはありえない」といった厳しい意見が出されました。
 これに対して県側は、「地域の生活にも関わるので、急な路線の変更はできないが、子会社の経営を見ながら、徐々に路線の見直しも進めていきたい」と述べました。 県営バスは、少子高齢化と、マイカー利用の増大で、路線を縮小した島原半島でも赤字が出ており、黒字経営は長崎市だけとなっています。