津放送局

2008年8月20日 7時15分更新

燃料上昇分を市が負担


燃料価格が高騰する中、中部空港と松阪市を結ぶ高速船の運航会社が燃料価格の上昇分を運賃に上乗せすることを決め、松阪市では当面の間、この上乗せ分を利用客に負担させずに、全額肩代わりすることになりました。

中部空港と松阪市を結ぶ高速船は一昨年12月に運航を始めましたが、燃料価格は当時と比べて2倍近くに跳ね上がり、高速船運航会社の累積赤字は約1億4000万円にまで膨らんでいます。
このため、高速船運航会社では、燃料価格上昇分を運賃に上乗せする「燃油サーチャージ」という手法を導入することになり、9月1日から▼中学生以上は 750円▼小学生以下では 380円、運賃に上乗せされる予定です。
これを受けて、松阪市は「負担が増えると利用客が減少する恐れがある」として、上乗せ分を利用客に負担させずに、市が全額肩代わりすることを決め、そのために必要な5000万円を盛り込んだ補正予算案を18日開かれた臨時市議会に提案しました。
予算案は採決の結果、賛成多数で可決されましたが、議員からは、「上乗せ分は利用客が負担するべきだ」といった意見や「行政が民間企業の赤字を実質的に補填するのと同じで、不適切だ」といった意見が出されていました。
これに対して松阪市では「あくまで利用客の負担を軽減するものだ」としています。