金沢放送局

2008年8月19日 22時40分更新

野鳥保護で風力発電変更を要望


加賀市の片野鴨池に生息する野鳥が、福井県あわら市に建設が計画されている風力発電所の風車によって被害を受ける恐れがあるとして、加賀市と日本野鳥の会が資源エネルギー庁などに建設計画の見直しを申し入れました。

東京の電力会社は加賀市の片野鴨池からおよそ8キロ離れた福井県のあわら市に高さおよそ100メートルの風車10基を建設する計画で、ことし中に着工し平成23年度の本格稼動を目指しています。片野鴨池は世界的に貴重な湿地を保護するラムサール条約に登録され、マガンやヒシクイなど国の天然記念物の野鳥が生息しています。加賀市と日本野鳥の会では、風力発電所の建設によってエサを食べるため片野鴨池と福井県の水田を行き来する野鳥が風車に衝突するおそれがあるとして、おととしから計画を見直すよう電力会社やあわら市などに求めてきました。
18日、加賀市の大幸甚市長と日本野鳥の会のメンバーが東京の資源エネルギー庁や文化庁などを訪れ、発電所の建設地を変更するよう求める要望書を提出しました。加賀市の大幸市長は、「何よりも貴重な野鳥の生態系を中心に考えたうえで、生態系に影響を及ぼさない場所に風力発電所を建設してほしい」と話しています。