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白馬岳:大雪渓で土砂崩れ…リュック発見、登山者2人捜索

土砂崩れが起きた現場付近の地図
土砂崩れが起きた現場付近の地図

 長野県警大町署に19日午後4時10分ごろ入った連絡によると、同県白馬村の北アルプス白馬(しろうま)岳(2932メートル)中腹の大雪渓上部付近の登山道(大雪渓ルート)で、土砂が幅約30メートル、長さ約70メートルにわたって崩落した。現場付近で登山用リュックサックが見つかり、連絡が取れない登山者が2人いることから、県警などは土砂崩れに巻き込まれた可能性もあるとみて20日早朝から捜索する。

 県警や白馬村役場によると、行方不明になっているのは男性ガイド=同県安曇野市=と女性登山客。2人は18日に大雪渓近くの白馬尻小屋に宿泊。19日は現場から北に約1キロ離れた白馬山荘に宿泊の予約をしていた。

 現場は標高2300~2400メートルの通称葱平(ねぶかびら)付近。積雪があり、土砂は南側にある杓子岳(2812メートル)方面から崩れた。県山岳遭難防止対策協会白馬岳常駐隊が現場で確認したリュックにはガイドの名前が記されていた。

 発生時間は、目撃情報などから午前10時半から同11時10分の間で、当時、激しい雨が降っていたとみられる。

 白馬山荘には、19日夕までに行方不明の2人を含む3グループ計8人が到着予定だったが、別の2グループ6人は無事だった。

 現場は、夏場でも残雪上を歩けるルートとして人気がある。05年8月11日には、ほぼ同じ場所で大規模な土砂崩落事故があり、2人が死傷している。

 白馬村は村役場内に対策本部を設置。県警や山岳関係者約20人が集まり対策会議を開き情報収集を進めている。また、崩落があった大雪渓ルートの一部を当面、登山禁止にした。

 長野地方気象台によると、現場に近い観測地点の村役場は19日午前8時の降り始めから午後3時までの雨量は61ミリを観測。山岳関係者によると、現場付近は午前中激しく降ったが、午後2時過ぎに小康状態になり、午後4時ごろには日差しが出ていた。

毎日新聞 2008年8月19日 18時34分(最終更新 8月19日 22時41分)

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