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2008.08.18 23:19 |  診療  |  仕事 / 職場  |  発達障害  |  NINA  | 推薦数 : 0

ベテラン心理士さんと話す。

他職種のかたとお話しさせていただくと,いろんなことに気付くことができます。

自分だけでは思いつけなかったようなこととか,まったく別の視点からみた新しい考え方とか。


先日,ベテランの心理士さんと少しゆっくりおしゃべりする機会がありました。
違う病院にお勤めの,初対面のかた。

あるケースをもとにいろいろ意見を交わしたのですが,ほんの数十分お話しするだけで,普段の面接の進め方がすごく穏やかであたたかくて優しいんだろうなぁ…♪ と伝わってくるような先生でした。

先生の見立てや方針を伺っていると,私自身が診察するときにはこんなことができるかも,というアイデアがむくむくと湧き上がってくるような。

あぁ,いつか一緒にお仕事させていただきたいなぁ…。


ところで,この先生がおっしゃるには,

「数十年臨床心理に携わってきたけれど,ここ5年くらいで『発達障害』という新しいものさしがドーッと押し寄せてきて,それはもうそれまであたりまえだったことが丸ごとひっくり返されるようなできごとだった」と。

…本当にそうだろうな,と思います。

5年前と言えば,たまたま私にとってはいちおう一般精神科臨床に慣れてきた頃で,手探りで児童精神科臨床の道を進み始めた時期。

DSMやICDにある診断基準とは違う,ウィングの3つ組といった概念が児童精神科領域ではすでに注目され始めていて,「障害か個性か」といった議論も始まっていて。

だから,空っぽのあたまに児童精神科の知識がどんどん流れ込んでいた私には,最初から当然のものとして入り込んできたし,今も特別な違和感は感じていないのだけど。

それはある意味ではラッキーでありがたいことだし,ある意味でもったいないことでもあるのかも…。
新しいものさしを混乱せずにすんなり受け容れることができたけれど,新しいものさししか知らないことはものの見方を狭めることにもつながりかねない,というか。

そんなことをぼんやり考えてしまいました。

きっとこれからも「ものさし」が時代とともに入れ替わっていくことがあると思うけど,慎重かつ敏感に時代の新しい流れを取り入れていける医師でありたいな,と思います。

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