【北京18日時事】北京五輪で連覇が期待されていた陸上男子110メートル障害の劉翔(中国)が18日、けがのため棄権したことについて、新華社は「劉翔は人であって神ではない」とし、「やむを得ない唯一の正しい選択」に理解と支持を訴える論評を配信した。
論評は「最も金メダルを取りたかったのも、棄権で最も心を痛めたのも本人だ」と指摘。痛みを押し隠し、最後まで走ろうとした姿を称賛した。
また、劉翔のいないレースが終わった競技場で、観客席から「劉翔、頑張れ」の叫び声が続いたことに触れ、「国民の成熟と寛容を表すものだ」とした。
その一方で、「中国陸上チームがもっと早くけがの情報を明かしていれば、劉翔への圧力を減らすことができたはずだ」と批判した。
ネットサイトには劉翔を擁護する声とともに、「中国人のメンツをつぶした」「敵に投降した」「逃亡兵だ」などとするあからさまな非難も書き込まれた。(了)
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