都城市は、同市北諸県郡医師会病院を宮崎自動車道都城インターチェンジ(IC)付近に移転するにあたって同医師会(夏田康則会長)とともにまとめた構想案を公表した。
同病院の移転は、同IC周辺を整備する「サブシティ構想」の柱の一つで、県西部地域の拠点病院とするのが目的。構想案によると、3万2000平方メートルの敷地に地上6階、地下1階建ての新病院を建設。延べ床面積は2万1500平方メートルで、現施設より約6割広げる。ベッド数は現在の166床から200床程度に増床。新たに形成外科を新設し9診療科とする。
また、市が医師会に運営委託している都城救急医療センター、都城健康サービスセンターも同じ敷地内に設置する。
用地取得費を除く総事業費は75億円と見込み、2013‐15年度の間に開設。市は患者アンケートなどをもとに、09年度中に整備方針や経営収支構想などを盛り込んだ基本構想を策定する。財源は合併特例債を活用する予定で、国や県に財政支援を求めるとともに、医師会側と費用負担割合を話し合うという。
長峯誠市長は「合併後に広域化した市のほぼ中心地に病院を移すことで医療の充実につながる。都城志布志道路が完成すればさらに交通の便が良くなり、鹿児島県の曽於市や志布志市も含めた広域の高次救急医療体制を整えられる」と話した。
夏田会長は「より充実した24時間体制の小児救急医療体制を構築するとともに、地域完結型医療を担いたい」としている。
=2008/08/19付 西日本新聞朝刊=