Topcolumn通じればいいじゃん! > 医者にI'm sorryと言われて、医療ミスを謝罪されたと勘違い

通じれば
いいじゃん!

医者にI'm sorryと言われて、医療ミスを謝罪されたと勘違い

 一つ目の間違いは、changeです。
 exchange(両替)をchange(交換する)にしたのは間違いです。changeには、「両替」の意味はありません。「小銭」という名詞では使います。
Can you make change?
 小銭にくずしてもらえますか。

 「交換する」という意味もあり、「小銭」という意味もあるから、「両替」もchangeでいいだろうと、日本語感覚で思ってしまうかもしれませんが、正しい英語ではありません(外国人が日本語英語だからと察してくれたら、通じるかもしれませんが)。

 

 2つ目の間違いは、今回のテーマに即したものです。  excuse meが「失礼しますが」「すみませんが」という意味だから使ったのでしょうが、「両替はできません」とお詫びしているわけですから、sorryを使うべきです。

「すみません」の日本語の意味は、「謝罪」もあれば「感謝」もある

 ちなみに、日本人は「すみませんが」を多用します。その意味はたくさんあります。最低でも次の6つの使い方があります。

1)謝罪(ごめんなさい)
例文:(相手にぶつかったときに)すいません、大丈夫ですか。
I'm sorry. Are you all right?

2)呼びかけ(失礼しますが)
例文:すみませんが(失礼しますが)、ちょっと席をはずしてよろしいでしょうか。
Excuse me, but could you may I be excused for a while?

3)感謝(ありがとう)
例文:遠路はるばる すみませんね。
Thank you very much for coming such a long way.

4)異議(反対するようですが)
例文:すみなせんが、それは違いますよ。
Excuse me but, you are wrong.

5)聞き返し(なんと言われたのか)
例文:すいません、今なんとおしゃいましたか。
Sorry? What did you say?

6)訂正(ああ違った)
例文:あした、いや違った、明後日だった
Tomorrow, sorry, the day after tomorrow

 3番目にあるようにthank you の意味にまで使うのです。謝るのも感謝するのも同じなわけです。日本語はあいまいというか、不思議な言語ですね。

今回はここまで。ダイジェストをアニメーションで、もういちど

イラストをクリックしてください(イラスト&アニメ : Ohyoi3

Back
1 2 3

PR
>> このコラムの記事一覧を表示する

しっかりした文体の英会話を学びたい方には役立たずのコラムです。筆者がニューヨーク駐在時代に悪戦苦闘の末に会得した「通じればいいじゃん!」の英会話のコツを伝授いたします。手間はかけたくない、でも英語で何とか意思を伝えたい方には少しは役立つかも。
みなさまの体験談も募集します。ちょっとした工夫で「英語が通じた!」って体験を募集しています。このコラムの中で紹介していきます。コメント欄からお願いします。


酒井綱一郎(さかい・こういちろう)

国際基督教大学卒業後、毎日新聞でスポーツ記者。日経BP社に転じ、日経ビジネスに19年在籍。その間、1996年から3年間ニューヨーク支局長。日経ビジネス発行人などを経て、2007年1月から12月までREAL SIMPLE JAPAN発行人。経済ジャーナ リストとしてTBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」やフジテレビ「報道2001」のコメンテーター。

ケータイでこの記事を読もう!
携帯のバーコード読み取り機能でアクセス!
QRコード対応携帯をご利用の方はこのコードをカメラで読み取り、アクセスしてください。


No.35(2008年10月号)

8月20日発売!

>> バックナンバー

目次の全文検索