Topcolumn通じればいいじゃん! > 医者にI'm sorryと言われて、医療ミスを謝罪されたと勘違い

通じれば
いいじゃん!

医者にI'm sorryと言われて、医療ミスを謝罪されたと勘違い

 アメリカに住んでいたころ、息子がウェストチェスター郡立病院に入院しました。通常は、ホームドクターである近くの小児科にかかっていたのですが、症状が悪化して総合病院でトータルな検査を受けることになったのです。

 息子のベッドの脇に座っていたら、ホームドクターがやってきて、
I’m sorry.
と言ったのです。

 ホームドクターは去り、妻が戻ってきたので、
「いつも見てもらっている先生が見舞いに来たよ。それで、ごめんなさい、って言って帰ったけど、何か医療ミスでもやったのか」
 と話したのです。

 妻は怪訝な顔をして、あれこれ尋ねてきました。そして、私が2つの点で誤解していることを教えてくれました。
1)先生は単に見舞いに来たわけではない。アメリカでは総合病院に入院しても、ホームドクターも診療に当たるので、診察に来たのよ。
2)I’m sorry.の意味が違うわ。先生は「入院されてお気の毒に」と言ったのよ。

 謝罪されたのかと勘違いして
Never mind.
 気にしないでください

 なんて医者に返答しなくてよかったですよ。

sorry には「ごめんなさい」以外に「お気の毒に」の意味も

sorryは、「ごめんなさい」という意味だと単純に思っていました。次のように使いますからね。

I'm sorry to be late
遅れてごめんなさい。

I'm sorry to have troubled you.
ご迷惑をかけて申し訳ありません。

I’m sorry to have kept you waiting?
お待たせしてすいません。

I'm sorry. I didn't mean to say that.
そんなことを言うつもりではなかったんです、ごめんなさい。

「お気の毒に」
 という意味があることを度忘れしていました。考えてみれば、次の表現はよく使います。

I’m sorry to hear that.
その話を聞いてお気の毒に思います。

イラストをクリックしてください
(イラスト&アニメ : Ohyoi3

今回の内容を、文字より先に絵でご覧になるなら、こちらから。

もっと文字でお読みになるなら、こちらへどうぞ。


1 2 3
Next

PR
>> このコラムの記事一覧を表示する

しっかりした文体の英会話を学びたい方には役立たずのコラムです。筆者がニューヨーク駐在時代に悪戦苦闘の末に会得した「通じればいいじゃん!」の英会話のコツを伝授いたします。手間はかけたくない、でも英語で何とか意思を伝えたい方には少しは役立つかも。
みなさまの体験談も募集します。ちょっとした工夫で「英語が通じた!」って体験を募集しています。このコラムの中で紹介していきます。コメント欄からお願いします。


酒井綱一郎(さかい・こういちろう)

国際基督教大学卒業後、毎日新聞でスポーツ記者。日経BP社に転じ、日経ビジネスに19年在籍。その間、1996年から3年間ニューヨーク支局長。日経ビジネス発行人などを経て、2007年1月から12月までREAL SIMPLE JAPAN発行人。経済ジャーナ リストとしてTBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」やフジテレビ「報道2001」のコメンテーター。

ケータイでこの記事を読もう!
携帯のバーコード読み取り機能でアクセス!
QRコード対応携帯をご利用の方はこのコードをカメラで読み取り、アクセスしてください。


No.35(2008年10月号)

8月20日発売!

>> バックナンバー

目次の全文検索