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東京V827日ぶりのJ1勝ち点

<川崎F・東京V>後半44分、PKを決める東京V・ディエゴ
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 3年ぶりにJ1舞台に戻って来た東京Vが、かつてのホーム等々力で名門復活ののろしを上げた。J1第1節最終日の9日、優勝候補の川崎Fを相手に互角の勝負を繰り広げ、敗戦目前の後半44分にドリブルで仕掛けたFW平本一樹(26)が倒されて得たPKをMFディエゴ(23)が決めて、勝ちに等しい1―1ドロー。05年12月3日(対大分)以来827日ぶりとなるJ1での勝ち点をもぎ取った。

 憎たらしいまでに強かった時代から2年間のJ2生活を経て、ヴェルディが帰って来た。下馬評は圧倒的な川崎F有利。大敗必至とも言われた。それが、どうだ。21本のシュートを浴びながら最少失点に抑え、最後に追いついてのドロー。重圧と緊張で連日眠れず、目を真っ赤にしていた柱谷哲二監督(43)は、今度は興奮で顔を真っ赤にしながら「僕がぐぐっと入るだけの試合をしてくれた選手に感謝したい」と胸を張った。

 3年ぶりとなるJ1での勝ち点をたぐり寄せたのは、下部組織から緑の魂を受け継いで育った選手たちの個人技だった。後半15分から左MFに入った17歳の新人・河野は、ファーストプレーで日本代表MF中村を軽くいなす圧巻のフェイント。7分後に投入されたFW平本は得意のドリブルで仕掛けてペナルティーエリア内でファウルを誘い、PKをものにした。

 河野は今週、ボールを最後まで追いかけない姿が柱谷監督の逆鱗(げきりん)に触れ「クソガキが!」と説教された。平本も生活態度の悪さが原因で昨季の2700万円から600万円(推定)に大幅減俸されたばかり。“悪ガキ”の代表格が目立っての勝ち点1は、いかにも東京Vらしい。

 中村を抜いたシーンを「気持ち良かったけど、シュートに持っていけたらもっと良かった」と振り返った河野は「緊張?しなかった。頭、悪いんで」とニヤリ。そして平本は「チビ(飯尾の愛称)とPKは倒された人が蹴ろうって言ってたけど、見たらもうディエゴがいた」と笑わせた後でこう続けた。「きょうだけじゃ意味がない。これを続けて、ヴェルディは強いんだってイメージをつけていきたい」――。

[ 2008年03月10日付 紙面記事 ]

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