記事入力 : 2008/08/18 12:02:54
【コラム】最先端の軍装備を使いこなすには(下)
ならば、先端装備を積んで金さえかければ、この「頭のいい」イージス艦のことを理解してうまく動かせるのか。そんなことはない。米海軍の関係者は「複雑な最新装備を扱う熟練した要員が旧型艦以上に必要なため、乗組員に対する教育訓練にさらに多くの時間と費用をつぎ込んでいる」と語る。訓練もしくは作戦のために海で過ごす時間は、年間6カ月から8カ月以上。レーダーやソナー(音響探知装備)などの先端装備を扱う専門要員を養成するには、1‐3年以上かかるという。9000トンを超えるイージス艦を動かすには、熟練した乗組員が300人余り必要だ。
こうした天文学的な費用を要する先端装備は、今や韓国軍にとっても他人事ではなくなった。初の国産イージス艦として昨年進水した「世宗大王」艦が今年末に実戦配備され、韓国海軍が本格的に運用する予定だからだ。「世宗大王」艦も、建造費用だけで1兆ウォン(約1051億円)ほどかかったことが分かっている。既に2隻が進水している1800トン級潜水艦は、1隻当たりの建造費が3500億ウォン(約368億円)だ。今年末までに40機が導入される空軍のF15K戦闘機は1機当たり1000億ウォン(約105億円)、次期戦車「黒豹」の値段は1台当たり80億ウォン(約8億4000万円)余り、次期歩兵戦闘車両XK21は1台当たり40億ウォン(約4億2000万円)ほどかかる。
こうした高価な先端装備の性能をきちんと発揮させるために、韓国軍は熟練した要員の養成により大きな関心と努力を傾ける必要がある。米軍の最新鋭イージス艦に数日間同乗し間近で見守りながら悟ったのは、「巨額な費用をかけた先端装備も結局は人が動かすものであり、一番重要なのは人だ」という平凡な真理だった。
ユ・ヨンウォン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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