2008年08月11日 23時41分
Anonymousの善意の限界
MIAUの教科書プロジェクトは、若干遅れながらも一応予定通り進行している。たぶんこのまま行けば、最初の2セクションぶんは9月に正式リリースできそうだ。
当初の予定では、7月中にベータ版を一般公開することになっていた。すでにテキストベースでのDTP作業はラフが出来上がっているが、正式リリース前にベータ版を公開すべきかどうか、迷っている。
最初はなるべくネット上の多くの意見を取り入れて制作、進行すべきと考えていた。だが最近はどうも、ネットの善意というものを不特定多数の人に求めるのは無理、というか無謀なのではないかと感じている。やはり人はAnonymousになると、斜に構えたり、ネガティブな意見をぶつけてみたくなる衝動を押さえられないのだろう。そしてそのテーマは、ネットの教科書の内容そのものでもある。
僕はプロジェクトリーダーとして、教科書の制作に関わってきた沢山の協力者のモチベーションを守る責任がある。つまり「ネットでクリエイターの心が折れる問題」に直面することになったわけである。
そう考えていくと、やはり完成前のものを公開してよりよいものにするという回転を産むためには、例えばソフトウェアにおけるSourceForgeのような枠組みがあって、そこでなんらかのコントロールを加えなければ難しいだろう。
おそらくタネができれば、自然発生的にそれらができてくるのかもしれない。だが今は、そのタネが嵐に飛ばされないよう守るべきなのか、という岐路に立たされているというわけだ。
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