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Abduction 13

 月刊日本という月刊誌の八月号の特集記事は米朝に先駆け日朝国交回復を!!なっている。菅沼光弘氏が、福田総理は直ちに北朝鮮へ飛べという論文を掲載し、次に一水会代表の木村三浩氏が、戦略的思考としての日朝国交回復樹立と題する記事を掲載している。木村氏は、4月24日から29日までの間訪朝した民族派の論客である。同誌論説委員の山浦嘉久氏の旧宗主国としての覚醒と題する論文は、わずかに三ページの短いものであるが、おそらく、今日現在、日本国内外において大いに話題になるべき重要な論考を含む論文である。

 概要を紹介する。拉致問題の根源的解決のためにはその始原まで問うことが必要である。北朝鮮の国体である金王朝体制、それを支える主体思想は、明治以来の日本の国体形成を手本に作られたとする。「そして、彼らは今も大東亜戦争を戦っている。北朝鮮は自尊自立の道を歩んでいる。それゆえの苦悩と悲哀もある。我が国は経済的繁栄と引き換えに自尊と自立を失い、それゆえに無気力と無力感に苛まされている。北朝鮮と対話することは我々の過去と対話することと同義なのだ。いまや、過去の我々自身が現在の我々を指弾しているのだ。」小国が生き延びるためにはあらゆる権謀術数が必要であり、当時の国際情勢下では、北朝鮮の最大の脅威は中国であったとする。不審船の船体にかかれた金策(キムチャク)という金日成の腹心についても読み解く。黒龍会との関連についても指摘する。金策の息子が、金正日の側近・金国泰である。と書く。「姜美淑(かんみんすく)という名の女性がいる。彼女は金王朝というロイヤルファミリーの一員とされている存在である。金正日の母は金正淑(キムジョンスク)といい、この名から淑の一字を取ったものと理解できる。(中略)そして、姜美淑こそが横田めぐみさんである可能性が高いのだ。」と書いている。

同論文の結語は、少し長くなるが引用する。「今我が国に求められているのは、歴史的存在としてたつ存在者を、黒龍会から八紘為宇にいたる大東亜主義という歴史精神の開示として引き受ける責任を果たす覚悟である。それは、我が国において再び歴史精神が取り戻されることを意味する。歴史精神の視座において初めて、我が国は我々の現存在の頽落に覚醒することになる。そして覚醒においてのみ叡智は生ずる。

過ちを諌めかはして親しむがまことの友の心なるらむ

あらし吹く世にも動くな人心いはほに根ざす松のごとくに

 (明治天皇陛下 御製)」

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